209系通勤形直流電車
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概説
JR東日本では、1992(平成4)年に次世代の通勤形電車として、901系を投入することになった。「寿命の適正化、新造価格の低減、メンテナンスフリー」をコンセプトに開発、仕様の異なるA・B・C編成の3本が京浜東北・根岸線に投入された。
901系の比較検討を踏まえて1993(平成5)年から新製されたのが209系で、まず0番代が京浜東北・根岸線と南武線に投入された。
基本構造・性能は901系と同一で、制御装置はC編成(後の920番代)で採用されたVVVFインバータ誘導電動機制御回生ブレーキ付、主電動機接続は
4個一括2群制御(1C4M×2)を採用している。主電動機はMT68(95kw)で、京浜東北・根岸線では4M6Tの10両編成、南武線では4M2Tの
6両編成である。1995(平成7)年からは京浜東北・根岸線用に6扉車のサハ208形が新製されて、6号車に連結されることになった。0番代は
1997(平成9)年までに792両が新製され、京浜東北・根岸線用として浦和に78編成780両、南武線用に中原に2編成12両が配置された。
一方、901系は1994(平成6)年に量産化改造され、A・B・C編成がそれぞれ209系に編入されて900・910・920番代となり、引き続き浦和に配置されて京浜東北・根岸線で使用された。なお、6扉車は連結されていない。
1996(平成8)年には八高線八王子―高麗川間電化開業用として、基本構造は0番代と同様であるが側扉半自動扱いを可能とした3000番代が4編成16両新製されて川越に配置された。
さらに、1998(平成10)年には幅広車体を持つ500番代が新製され、中央・総武緩行線用として習志野に配置(後に三鷹に転属)され、ほぼ同時期に後のE231系の母体となる950番代(2000年にE231系900番代に編入)も同線に投入されている。500番代は2000(平成12)年までに
170両が新製され、その後一部が京浜東北・根岸線にも転属している。
そして、常磐緩行線用として地下鉄千代田線にも乗り入れる1000番代が1999(平成11)年に2編成10両新製されて松戸に配置されている。
2005(平成17)年には八高線の103系3000番代・3500番代置換用として、東京臨海高速鉄道70-000形の全10両編成化により余剰となる6両を譲り受け、モハ車2両を新製して3100番代とした2編成8両が川越に配置され、3000番代とともに八高・川越線(八王子-高麗川-川越間)で使用されることになった。
209系0・3000番代では、車両故障時などに非常換気装置が働かずに車端部の側窓による換気のみでは不十分であることから、2005(平成17)年より各車4ヵ所の側窓の開閉化改造が行われ、2007(平成19)年までに全車両が完了、500番代と1000番代についても制御車の2ヵ所の側窓が開閉化された。
京浜東北・根岸線の209系0・900・910・920番代については、後継車E233系1000番代による置換えが計画され、2006(平成18)年の910番代を皮切りに順次運用を離脱。2007(平成19)年より廃車または房総地区や南武線への転用改造が行われ、京浜東北線では2010(平成
22)年に営業運転を終了した。
2017(平成29)年には、総武中央緩行線の500番代を種車として川越線・八高線用とする改造が開始されており、新たに3500番代に区分される。