E257系特急形直流電車
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概説
0番代
中央本線の特急は、一部にE351系による「スーパーあずさ」が運転されていたが、その他の「あずさ」・「かいじ」は
183系・
189系による運行で、老朽化が進行していた。そこで、これらの系列の置換用として、2001(平成13)年より新製されたのがE257系特急形直流電車である。
2001・02(平成13・14)年に基本編成16本、付属編成5本計154両が新製された
「シンプルさの中でのくつろぎ」をコンセプトに開発が進められ、編成は5M4Tの9両編成を基本とし、1M1Tの2両編成による付属編成を東京寄りに連結する。グリーン車は基本編成に連結され、普通室との半室構造となっている。
E231系一般形直流電車と同様に「TIMS(Train Information Management
System)」と呼ばれる車両情報管理システムを搭載、制御装置はIGBTによるVVVFインバータ装置を採用している。台車はE653系などに準じたボルスタレスのヨーダンパ付台車(DT64系・TR249系)である。パンタグラフは狭小トンネルに対応するシングルアーム式のPS36となった。
車体はE653系など同様にアルミ合金の中空押出形材を用いたダブルスキン構造で、分割・併合を行うため、基本編成の東京寄と付属編成の松本寄の先頭車が切妻の貫通形となり、基本編成の松本寄と付属編成の東京寄先頭車も切妻の非貫通形としている。外部色は白を基調とし、沿線をイメージした桃色・碧色・黄色・青紫・銀色によって各車毎にデザインの異なる菱形によるカラーリングとしている。
松本に配置されて2001年(平成13)年12月ダイヤ改正より「あずさ」3往復で運転を開始、2002年(平成14年)12月ダイヤ改正までに中央本線の183・189系による定期特急列車を全て置換えている。
中央東線の特急用としてE353系が登場し、2018(平成30)年3月までにE351系を置き換えたが、さらに同年7月1日から本グループで運用されていた「あずさ」、「かいじ」系統にも投入され、2019(平成31)年3月16日から「あずさ」、「かいじ」の定期列車はE353系に統一、0番代の「踊り子」への転用改造が開始された。一方、M-105・107・111の3編成は2018(平成30)年9月以降、大宮総合車両センター東大宮センターに常駐して波動用として使用されていたが、5000番代に改造されて2021(令和3)年に0番代は消滅した。
500番代
中央本線に続いて、房総地区で使用されていた183系・189系の置換えのため、2004年(平成16)年より新製された。3M2Tのモノクラス5両編成で、分割・併合運転に備えて全先頭車が貫通形となっている。2004・05(平成16・17)年に19編成95両が新製された
基本システムは0番代に準じているが、制御装置が0番代のSC67・SC68からSC78・SC79に変更されている。
カラーリングは内外装ともに0番代とは異なり、外部色は255系と同様となっている。
幕張に配置されて2004(平成16)年10月ダイヤ改正より内房線の「さざなみ」と外房線の「わかしお」で営業運転を開始、2005(平成17)年
12月ダイヤ改正で総武本線「しおさい」と成田線・鹿島線「あやめ」にも投入されて、房総地区の183系・189系による定期特急列車の置換えが完了した。
房総地区の特急列車の減便に伴い、首都圏を中心とした臨時列車にも使用されている。
2000番代
0番代の東海道本線への転用に伴って、0番代を機器更新、サロハE257形を全室グリーン車改造したグループで、2019(平成31)年2月に最初の編成(長モトM-112編成改造の宮オオMA09編成)が竣工している。
2500番代
0番代の東海道本線への転用とともに、付属編成については500番代4本を改造することになった。
5000番代
0番代を機器更新して波動用としたグループ。
5500番代
500番代を機器更新して波動用としたグループ。