113系近郊形直流電車|113系0'番代
概説
地上用0番代の後継グループで、1974~77(昭和49~52)年に新製された。
1975(昭和50)年3月ダイヤ改正において、首都圏の東海道本線に113系新製車を投入し、111系を山陽地区へ転用することになった。113系は既に地下乗入用1000番代および1000'番代、湖西線用700番代が登場していたが、本グループは地上用として増備された新製冷房車である。1000'番代を基本にATC機器を省略、車体は防火対策を施行してA-A基準化されている。
車体は1000'番代と同様に側窓がユニット窓となり、AU75B冷房装置を搭載、制御車の前照灯はシールドビームとなった。また、電動車の主電動機はMT54D、主制御器はCS12G、パンタグラフはPS16である。番号は0番代の追番が付されている。付随車は1974(昭和49)年に新製されたサハ111-5のみ1両が存在したが、1995(平成7)年に廃車となった。
モハ113-233~338
M車で、主制御器・主抵抗器を搭載。定員128(座席76)名。写真はJR東日本に承継された車両で、晩年は転落防止ホロが取り付けられた。
モハ113-282(横コツ)
1976.6新製→2005.12廃車
2003年12月6日 平塚駅にて
3・1位側を示す。
モハ113-296(静シス)
1977.6新製→2007.11廃車
1987年7月26日 静岡運転所にて
写真はJR西日本のリニューアル(体質改善40N)工事施工車。
モハ113-325(広ヒロ)
1977.11新製→モハ113-5325 1992.3改造→(リニューアル工事)→モハ113-325 2008.11改造
2011年9月18日 廿日市駅にて
モハ112-233~338
M'車で、パンタグラフとMG・CPを搭載。写真の車両は、側扉の左右に点検蓋を設ける改造がなされている。
モハ112-296(静シス)
1977.6新製→2007.11廃車
2004年1月12日 沼津駅にて
クハ111-194~262
CPを持たない制御車で、前照灯がシールドビームとなった。定員114(座席63)名。
クハ111-232(横コツ)
1976.5新製→2011.9廃車
2003年12月6日 平塚駅にて
1・3位側を示す。
写真はJR東日本の車両更新工事施工車で、側引き戸の取替、客室内の化粧板張替、クロスシートの取替などが行われている。クハ111-210は2005(平成17)年に国府津から幕張に転属し、晩年は房総ローカル運用で活躍した。
クハ111-210(千マリ)
1975.2新製→2009.12廃車
2009年9月6日 木更津駅にて
クハ111-505~568
CPを搭載する制御車。写真の508はJR東海において1993(平成5)年にATS-P取付改造に際してブレーキ力改造を施工し、クハ111-608となった。定員114(座席63)名。
クハ111-508(静シス)
1974.11新製→クハ111-608 1993.9改造→2006.2廃車
1989年2月20日 熱海駅にて
1・3位側を示す。
写真の車両は、側扉の左右に点検蓋を設ける改造がなされている。JR東海の車両は、民営化当初は白いjrマークを付けていたが、後にオレンジ色の小さなものを後位側に取り付けた。
クハ111-545(静シス)
1977.3新製→2007.6廃車
2007年3月15日 草薙駅にて
サハ111-5
113系0'番代の付随車として1両のみ1974(昭和49)年に新製された。1995(平成7)年に廃車となり、区分消滅した。