113系近郊形直流電車|111系
概説
東海道本線東京口では1950(昭和25)年から80系湘南形電車の運転が開始され、後に153系急行形直流電車も登場したが、いずれも2扉車であり、混雑による遅延が問題となっていた。
そこで交直流401・421系をベースとして直流近郊形電車が新製されることになり、1962(昭和37)年に111系電車が登場した。
車体は401・421系と同様の両開き3扉セミクロスシートで、主電動機はMT46Aである。塗装は80系以来の緑2号と黄かん色のいわゆる「湘南色」となった。形式は電動車モハ110・111、制御車クハ111形(0・300番代)、グリーン車サロ111形が新製され、1962(昭和37)年6月ダイヤ改正より東海道本線東京-国府津・小田原間で運転を開始、編成は基本11両+付属4両の15両編成であった。その後横須賀線でも運転を開始したが、当時は湘南色の車両1編成による運転であった。
その後出力アップしたMT54形主電動機が開発され、電動車は113系として新製されることになり、111系としての新製は1963(昭和38)年までとなった。新製両数は113系の方が圧倒的に多くなり、111系を含めて「113系」と総称されるようになった。
111系はその後東海道本線静岡地区や山陽本線で使用されたが、老朽化による廃車が進み、全廃かと思われたが、国鉄分割・民営化時にJR四国が購入して2001(平成13)年まで活躍した。
モハ111-1~64
111系の中間電動車(M)。主制御器、主抵抗器、MGを搭載。台車はDT21B、定員128(座席76)名。
モハ111-9(静シス)
1962.5新製→1986.5廃車
1986年1月15日 沼津客貨車区にて
モハ110-1~64
M'車。パンタグラフ(PS16)、CPを搭載。
モハ110-9(静シス)
1962.5新製→1986.5廃車
1986年1月15日 沼津客貨車区にて