ITRENINET 鉄道車両形式写真集

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キハ100系・キハ110系一般形気動車|キハ111・112形200番代


キハ111・112形200番代概説

 1993(平成5)年度から製造されたグループで、1992(平成4)年度に製造されたキハ110形200番代に準じているが、踏切事故等における乗務員保護のため、乗務員室部分の構体が250mm延長され、全長が20.5mとなった。同様に踏切事故対策としてTE装置が新設され、乗務員室の操作スイッチのレイアウトに変更が生じている。キハ111形の3位側出入口脇には車椅子スペースが新設された。
 機関はDMF14HZA(420PS/2,000rpm)、液体変速機はDM14A-B、台車はDT58A、TR242、冷房装置はAU26J-Aを2基搭載。
 1993(平成5)年度にキハ111・112-201~203が富士重工で製造されて新津に、1995(平成7)年度にキハ111・112-204~209が新潟鐵工所および富士重工で製造されて高崎に配置された。
 キハ111・112-210~212は、元「秋田リレー号」用のキハ111・112-301~303を1997(平成9)年に一般車に格下げ改造して200番代に編入したもので、客室内は一般車と同様にセミクロスシートに改装されたが、キハ111形の便所が洋式で車端部にあり、ロングシート部の窓枠が種車のままのミニテーブルのあるものを使用している点、蛍光灯にカバーが付いている点などに元特急車としての面影が残る。300番代からの改造車はすべて長野に配置されて飯山線で使用されている。
 1998(平成10)年度に富士重工および新潟鐵工所で製造されて小牛田に配置されたキハ111・112-213~217からは、側窓に熱線吸収ガラスが採用されてカーテンを省略、キハ111形の便所は300番代からの編入車と同様に車椅子対応の洋式便所に変更されて、車端部に設置されている。キハ111形の車体側面の行先表示器は省略され、キハ112形については車端部に取付けられている。さらに1999(平成11)年12月の山形新幹線新庄開業に合わせて投入されたキハ111・112-218~221の各車は、陸羽東西線利用推進協議会からの要望により、沿線の活性化と線区のイメージアップを図るため、外部塗色を雪景色の「白」と豊かな自然を表す「緑」をベースとして、陸羽東線用として鳴子渓谷沿いに広がる紅葉をイメージした「赤色のライン」を側窓下に配し、前面には「奥の細道」、側面には「Yukemuri Line」のロゴマークが取付けられている。先に一般色で落成したキハ111・112-213~217についても、陸羽東線色に変更された。現在は線区による明確な運用の区別はない。

キハ111-201

キハ111-201〜209

片運転台、便所付きで、4位側に便所を設置している。
1993・95・96(平成5・7・8)年に新潟鐵工所、富士重工業で製造されて新津および高崎に配置された。このうち、1993(平成7)年に落成して新津に配置された201〜203は車体側面の水切りが側引戸上部のみとなっている。定員135(座席56)名。
キハ111-201(新ニツ)拡大画像を見る
1993.10新製
2017年6月22日 新津駅にて

キハ111-202

1・3位側を示す。
キハ111-202(新ニツ)拡大画像を見る
1993.10新製
2019年10月29日 新津駅にて

キハ111-207

1995(平成7)年に製造されて高崎に配置された204以降は車体側面前位側の水切りが乗務員扉上部まで延長された。
キハ111-207(高タカ)拡大画像を見る
1996.3新製
2015年2月22日 高崎駅にて

キハ111-204

写真は2014(平成26)年に八高線全線開通80周年を記念してかつてのキハ38形に準じた塗色に変更されたキハ111-204で、ペアを組むキハ112-204とともに2018(平成30)年まで運行されて一般色に戻された。
キハ111-204(高タカ)拡大画像を見る
1995.12新製
2015年4月5日 高崎駅にて

写真はありません

キハ111-210〜212

元「秋田リレー号」用キハ111-301〜303を1997(平成9)年6〜9月に長野工場で改造してキハ111形200番代に編入したもので、飯山線で使用されている。定員131(座席56)名。

キハ111-220

キハ111-213〜221

1998(平成10)年製造のキハ111-213以降は側窓が熱線吸収ガラスとなってカーテンは省略、キハ111形の便所は300番代からの編入車と同様に車椅子対応の洋式便所に変更されて、車端部に設置されている。キハ111-213〜217は一般色で落成したが、1999(平成11)年に増備されたキハ111-218〜221は写真の「陸羽東線色」で落成し、キハ111-213〜217についても同様の塗色に変更された。
キハ111-220(仙ココ)拡大画像を見る
1999.11新製
2016年11月6日 酒田駅にて

キハ112-202

キハ112-201〜209

キハ111形200番代とペアを組むのを基本とする片運転台、便所なし車両。定員138(座席62)名。201〜203は車体側面の水切りが短い。
キハ112-202(新ニツ)拡大画像を見る
1993.10新製
2019年10月29日 新津駅にて

キハ112-205

1995(平成7)年に製造されて高崎に配置された204以降は車体側面前位側の水切りが乗務員扉上部まで延長された。
キハ112-205(高タカ)拡大画像を見る
1995.12新製
2005年11月6日 高麗川駅にて

写真はありません

キハ112-210〜212

元「秋田リレー号」用キハ112-301〜303を1997(平成9)年6〜9月に長野工場で改造してキハ112形200番代に編入したもので、飯山線で使用されている。定員139(座席62)名。

キハ112-220

キハ112-213〜221

キハ111-213〜221と同様、側窓が熱線吸収ガラスとなってカーテンは省略、キハ112-213〜217は一般色で落成したが、1999(平成11)年に増備されたキハ112-218〜221は写真の「陸羽東線色」で落成し、キハ112-213〜217についても同様の塗色に変更された。
キハ112-220(仙ココ)拡大画像を見る
1999.11新製
2016年11月6日 酒田駅にて

キハ112-218

写真は2020(令和2)年7月から仙台-新庄間で運転を開始した臨時列車「快速湯けむり号」用にラッピングを施したもので、 ロゴのデザインは同年に引退した「リゾートみのり」をイメージしている。 キハ111-218+キハ112-218、キハ111-220+キハ112-220のほか、キハ110-238・242にラッピングが施されている。
キハ112-218(仙ココ)拡大画像を見る
1999.10新製
2020年11月27日 酒田駅にて

キハ111・112形300番代概説

 秋田新幹線建設工事に伴う田沢湖線の約1年間の運行休止に伴い、北上線経由で代替輸送として迂回特急列車「秋田リレー号」が運転されることになった。これに伴い、キハ110系列として初の特急用として、キハ110形300番代(301~314)とともに1995(平成7)年度(1996年1・2月)にキハ111・112-301~303が富士重工、新潟鐵工所で製造された。
 客室内は腰掛がE217系電車のグリーン車のものに準じた片持ち式の回転式リクライニングシート(シートピッチ950mm)で肘掛部に灰皿を追加(キハ112のみ)したものとなり、前後位出入台の客室寄りに手動の引戸付の仕切りが設けられた。また、後位側には小形の仕切りを設けた荷物スペースが設置された。客室内のカラーリングは暖色系で、内張がクリーム系、仕切および腰掛がブラウン系となっている。
 車体の外部塗色は、一般色とは異なり、白地にダークピンクとライトパープルを組み合わせ、前面と側面に「竿灯」をイメージしたロゴマークが取付けられた。
 機関はDMF14HZA(420PS/2,000rpm)、液体変速機はDM14A-B、台車はDT58A、TR242、冷房装置はAU26J-Aを2基搭載。定員はキハ111が52名、キハ112が56名。 
 南秋田に配置されて1996(平成8)年3月30日より「秋田リレー号」として運転開始、1997(平成9)年3月21日の秋田新幹線開業で「秋田リレー号」が廃止されると、長野に転属し、1997(平成9)年度に一般車に格下げ改造されてキハ111・112形200番代に編入、キハ111・112-210~212となって区分消滅した。

写真はありません

キハ111-301〜303

「秋田リレー号」用片運転台、便所付き車両。キハ111-210〜212に改造されて区分消滅した。

写真はありません

キハ112-301〜303

「秋田リレー号」用片運転台、便所なし車両。キハ112-210〜212に改造されて区分消滅した。

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