E233系一般形直流電車｜2000番代

概説

　常磐緩行線用203系および207系900番代置換用として、2009（平成21）年5月に登場した。
　6M4Tの10両編成であるが、車体は従来のE233系車両とは仕様が異なり、同線と相互直通運転を行う東京地下鉄千代田線の車両限界に合わせて裾絞りがない車体幅2,770mmとなっている。また、扉間は従来のE233系が4,940mmであるのに対し、4,820mmで、先頭車の車体長も19,570mmから140mm長い19,710mmとなった。先頭車の前面助士席側にはスイングプラグ式の非常用扉が設置されている。乗務員室は高床構造ではないため、従来のE233系とは異なり、前面の衝撃吸収構造は採用されていない。前照灯はHIDではなくハロゲン電球となっている。
　客室内は各車両車端部と1号車の全体の吊手高さが50mm下げられ、側引戸上部のVISディスプレイは17インチであるが、1000番代などと異なり、車内案内表示用各1個のみ設置され、もう1個分は準備工事のみとなった。車椅子スペースは千代田線で運用される他社車両に合わせて2・9号車に設置されている。
　制御装置はSC85B、補助電源装置（SIV）はSC91（東洋電機製）である。また、千代田線乗入協定に基づき加速度 3.3km/h/s、減速度4.7km/h/sとなっている。 1000番代と同様に抑速ブレーキは装備していない。保安装置はATC-10形およびATS-SNを搭載している。千代田線乗入装備として、7号車に誘導無線送受信機、誘導無線アンテナが取付けられている。
　第1編成は2009（平成21）年9月9日より営業運転を開始して207系900番代は同年12月に営業運転を終了した。その後2010（平成22）年8月から2011（平成23）年9月までに第2～18編成180両が東急車輛製造で製造されて203系が置き換えられた。さらに、2017（平成29）年に1編成が総合車両製作所横浜事業所で製造された。
　全車松戸に所属し、取手-代々木上原間で運転されていたが、2013（平成25）年度よりJR・東京地下鉄・小田急の3社相互直通運転が可能となるよう、小田急乗入工事が開始され、小田急用の列車無線・保安装置（D-ATS-P）が搭載された。また、2014（平成26）年度から側引戸上部のVISディスプレイのうち、準備工事のみであった部分に各1個が増設されたほか、2015（平成27）年度からはホームドア準備工事が行われた。
　2016（平成28）年3月26日ダイヤ改正からJR・東京地下鉄・小田急の3社相互直通運転が開始され、小田急小田原線本厚木、多摩線唐木田まで直通区間が拡大した。

モハE233-2001～2019

6号車として連結される中間電動車（M）で、VVVFインバータ制御装置（SC85B）を搭載する。屋根上にPS33Dパンタグラフを2基（前位は予備）搭載している。台車はDT71A、定員160（座席54）名。
モハE233-2009（東マト）
2011.1新製
2011年2月8日　佐倉駅にて

1・3位側を示す。
モハE233-2009（東マト）
2011年2月8日　安食駅にて

モハE233-2201～2219

3号車として連結される中間電動車（M）で、VVVFインバータ制御装置（SC85B）を搭載する。屋根上にPS33Dパンタグラフを1基搭載している。台車はDT71A、定員150（座席54）名。
モハE233-2209（東マト）
2011.1新製
2011年2月8日　成田駅にて

1・3位側を示す。
モハE233-2209（東マト）
2011年2月8日　安食駅にて

モハE233-2401～2419

9号車として連結される中間電動車（M）で、VVVFインバータ制御装置（SC85B）を搭載する。屋根上にPS33Dパンタグラフを1基搭載している。台車はDT71A、3位側車端部に車椅子スペースを設置しており定員150（座席51）名。
モハE233-2409（東マト）
2011.1新製
2011年2月8日　成田駅にて

1・3位側を示す。
モハE233-2409（東マト）
2011年2月8日　安食駅にて

モハE232-2001～2019

95号車として連結される中間電動車（M'）で、SIV（SC91）およびCPを搭載する。台車はDT71A、定員150（座席54）名。
モハE232-2009（東マト）
2011.1新製
2011年2月8日　佐倉駅にて

1・3位側を示す。
モハE232-2009（東マト）
2011年2月8日　安食駅にて

モハE232-2201～2219

2号車として連結される中間電動車（M'）で、CPを搭載する。台車はDT71B。2位側車端部に車椅子スペースを設置しており定員150（座席51）名。
モハE232-2209（東マト）
2011.1新製
2011年2月8日　佐倉駅にて

1・3位側を示す。
モハE232-2209（東マト）
2011年2月8日　安食駅にて

モハE232-2401～2419

8号車として連結される中間電動車（M'）で、SIVおよびCPを搭載する。台車はDT71A、定員150（座席54）名。
モハE232-2409（東マト）
2011.1新製
2011年2月8日　成田駅にて

1・3位側を示す。
モハE232-2409（東マト）
2011年2月8日　安食駅にて

クハE233-2001～2019

10号車（取手方）の制御車（Tc）。台車はTR255（先頭台車）、TR255A（後位側）。定員137（座席48）名。
クハE233-2009（東マト）
2011.1新製
2011年2月8日　成田駅にて

2016（平成28）年からスカートの取替工事が行われている。写真は取替後のものを示す。従来のものとは外観上、車端側の立ち上がり角度が異なる。
クハE233-2012（東マト）
2011.4新製
2016年10月30日　南柏駅にて

クハE232-2001～2019

1号車（本厚木、唐木田方）の制御車（T'c）。台車はTR255（先頭台車）、TR255A（後位側）。定員137（座席48）名。
クハE232-2009（東マト）
2011.1新製
2011年2月8日　安食駅にて

1・3位側を示す。
クハE232-2009（東マト）
2011.1新製
2011年2月8日　佐倉駅にて

サハE233-2001～2019

4号車として連結される付随車（T）で、1・3位側床下に非常梯子が取付けられている。台車はTR255、定員150（座席54）名。
サハE233-2009（東マト）
2011.1新製
2011年2月8日　佐倉駅にて

1・3位側を示す。
サハE233-2009（東マト）
2011.1新製
2011年2月8日　安食駅にて

写真は線路設備モニタリング装置を搭載するサハE233-2007。3・1位側を示す。2007は当初、同装置搭載予備編成であった。
サハE233-2007（東マト）
2010.12新製→2018.10　線路設備モニタリング装置搭載対応
2022年6月18日　経堂駅にて

写真の2018は線路設備モニタリング装置を搭載していたが、2020（令和2）年に撤去されて同装置搭載予備車となっている。3・1位側を示す。
サハE233-2018（東マト）
2011.9新製→2017.2　線路設備モニタリング装置搭載対応
2022年6月18日　経堂駅にて

サハE233-2201～2219

7号車として連結される付随車（T）で、2・4位側床下に非常梯子が取付けられている。台車はTR255、定員150（座席54）名。
サハE233-2209（東マト）
2011.1新製
2011年2月8日　成田駅にて

1・3位側を示す。
サハE233-2209（東マト）
2011.1新製
2011年2月8日　安食駅にて