817系近郊形交流電車
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0番代
JR九州において2001（平成13）年10月6日の篠栗線・筑豊本線（愛称：福北ゆたか線）電化開業に伴って開発された近郊形交流電車で、同時に長崎本線・佐世保線にも投入された。
815系と同様にクモハ817形（Mc）-クハ816形（Tc'）の2両編成を基本とし、6編成で最大12両編成による運転も可能である。また、813系との併結も可能なシステムとなっている。
車体は815系に準じた日立製作所のA-trainシステムを採用したダブルスキン構造のアルミ合金車体で、先頭部は貫通式として半自動式ほろ装置を使用して分割・併合時の作業効率化を図っている。側扉は片側3⃣ヵ所で、客室内は815系と異なり転換クロスシートを採用、腰掛は白木と本革を使用している。各側扉脇には折りたたみ腰掛がMc車に10名分、Tc'車には8名分設けられている。吊手は客室内全長に設けた上で、出入口部をサークル状にしている。側窓は大形のUVカットガラスによる固定窓を採用している。車椅子対応大型便所はTc'車に設置し、禁煙徹底を図るため煙感知器を設置している。なお、車体には所属区毎に色分けされたロゴステッカーが貼り付けられている。直方所属車は黄色の「福北ゆたか線
Commuter Train
817」表記のロゴ、南福岡車はオレンジ色の「CT」ロゴである。その後転属した配置区でも色分けしたステッカーとなり、以降増備された各番代においても引き継がれている。
制御装置はPWMコンバータ＋VVVFインバータ方式のPC402K、主電動機はMT401KA（150kW）、台車は815系と同様で電動台車がDT404K、付随台車がTR404Kである。パンタグラフはシングルアーム式のPS401KをMc車に1基搭載している。補助電源装置（SIV）はTc'車にSC405Kを搭載する。運転台はワンハンドルタイプ、ブレーキ方式は回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキである。ワンマン運転対応機器は815系に準じているが、一部レイアウトの変更を行っている。冷房装置は屋根上にAU407K（42000kcal/h）を1基搭載している。
2001（平成13）年度に31編成62両が製造され、19編成が直方、12編成が南福岡に配置された。その後南福岡所属車は長崎に転属、直方所属車も1000・1100・2000番代の投入により、他線区に転出された。
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500番代
0番代をロングシート化したグループで、2021（令和3）年から改造が進められている。
1000番代
鹿児島地区ワンマン化、大分地区輸送改善名目で2003（平成15）年度に817系2次車として1000番代12編成24両、2004（平成16）年度に鹿児島地区ワンマン化拡大名目として2編成4両が3次車として製造されたが、新製配置はすべて直方として福北ゆたか線で使用され、0番代のV-12・V13編成を大分へ、V2〜V11編成を鹿児島に転属させて対応した。
0番代を基本としているが、将来の3両編成化を見据えて主変圧器や補助電源装置の容量変更がなされている。
1100番代
2004（平成19）年3月に4次車として、V1101〜V1104の4編成8両が日立製作所で製造されて直方に配置された。
行表示器が大型化され、CPがスクロール式に変更された。2022（令和4）年にロングシート化されて1600番代となって消滅した。
1500番代
1000番代をロングシート化したグループで、2021（令和3）年から改造が進められている。
1600番代
1100番代をロングシート化したグループで、2021（令和3）年に4編成全て改造された。
2000番代
鹿児島地区の717系置換用として、まず2012（平成24）年2月にV2001〜V2006の6編成12両が日立製作所で製造されて直方に配置された。客室内がロングシートとなり、車体が白色塗装化された。LED照明が本格採用されたほか、V2006編成では床がフローリング仕様となっている。2013（平成25）年2月にV2007編成が追加増備された。
3000番代
鹿児島本線の415系置換用として登場したグループで、中間電動車を組み込んで3両編成となった。主要機器は2000番代に準ずるが、813系との共通運用を考慮して力行・ブレーキ性能を813系と同等としている。2012（平成24）年2・3月にV3001〜V3005、2013（平成25）年2月にV3006〜V3009、2015（平成27）年3月にV3010・V3011編成が日立製作所で製造されて南福岡に配置された。
