817系近郊形交流電車|3000番代
概説
福岡都市圏の輸送改善と415系の置換えのため、2012(平成24)年3月17日改正に合わせて2000番代とともに登場したグループ。本系列で初めて中間電動車(モハ817形3000番代)が誕生し、3両編成を基本とする。813系との共通運用に対応するため、力行・ブレーキ性能は同等となっている。最高運転速度は120km/h。
車体は従来車と同様にアルミ合金ダブルスキン構造であるが、側面を白色に塗装し、先頭車の前面下部はガラスからコルゲート状のアルミ材に変更された。
従来の817系はワンマン運転対応として運転室が半室構造であったが、2000・3000番代は全室構造に変更された。客室内はオールロングシートで、一部座席はハイバックタイプとなっている。また、照明はLED化されているほか、バリアフリー対策が強化され、Tc車の車椅子対応便所はJIS規格最大寸法の車椅子対応な形状に見直され、便所の向かいには介助者用補助腰掛が設置されている。
機器関係では主変換装置が新型となり、1C2M×2群として冗長性を持たせ、片方が故障した際にも自力走行が可能となっている。また、CPについても故障時に空気源を確保できるように非常用の空気タンク・コック類を両先頭車に搭載している。
まず、2012(平成24)年に5編成が日立製作所で製造されて南福岡に配置された。その後、2013(平成25)年に4編成、2015(平成27)年に2編成が増備されて11編成33両の陣容となった。
モハ817-3001〜3011
中間電動車(M)。主電動機はMT401KA(150kW)、主変圧器はTM409K、台車はDT404K。屋根上にシングルアーム式のパンタグラフ(PS401K)を搭載する。冷房装置はAU407KB(42,500kcal/h)。そのほか、本形式のみ屋根上に非常換気装置が搭載されている。定員152(座席56)名。
モハ817-3006(本ミフ)
2013.2新製
2019年3月3日 鳥栖駅にて
クハ817-3001〜3011
門司港方の制御車(Tc)で、CPを搭載する。3位側に車椅子対応大型便所、4位側に車椅子スペースが設置されている。
「CT(Commuter Train)」ロゴはオレンジ色。台車はTR404K。定員130(座席40)名。
クハ817-3001(本ミフ)
2012.2新製
2019年3月3日 香椎駅にて
クハ816-3001〜3011
荒尾方に連結される制御車(T'c)で、床下にSIV、蓄電池等を搭載する。定員137(座席48)名。
クハ816-3006(本ミフ)
2013.2新製
2019年3月3日 鳥栖駅にて