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681系特急形交直流電車


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量産先行車

JR西日本の北陸本線系統の特急列車の競争力強化および485系などの老朽取替用として開発され、1992(平成4)年に量産先行車1編成が川崎重工業、近畿車輛、日立製作所で製造された。

大阪方1号車からクハ680-1(Tc')+モハ681-101(M1)+サハ680-1(Tp)+サハ681-101(T1)+モハ681-1(M)+サハ680-201(Tp2)+モハ681-201(M2)+サハ680-101(Tp1)+クロ681-1(Tsc)の9両編成で、3両ごとにユニットを形成する。基本を0番代、便・洗面所付を100番代、その他設備を持つ車両を200番代として区分し、サハ680形200番代に車椅子対応大型便所と多目的室、モハ681形200番代に車掌室を設置している。

車体は鋼製で、側窓は連続窓風とし、前頭部は流線形としてスピード感を出している。車体塗色はウォームグレーをベースとして、青とベージュの帯を配している。

制御方式はGTOサイリスタによるVVVFインバータ制御装置(WPC3)で、モハ681形各番代に搭載。主電動機はかご形三相誘導電動機 WMT101(190kW)である。パンタグラフ(WPS27C)と主変圧器(WTM25 )、主整流装置(WRS100)はサハ680形各番代に搭載する。補助電源装置SIV(WSC22)と空気圧縮機はクロ681形、サハ681形、クハ680形に搭載する。

160km/h運転に備えて、動力台車の基礎ブレーキ装置に対向形油圧キャリパ式車輪ディスクを採用して車輪踏面のへの熱影響防止を図り、付随台車は1軸2ディスクブレーキ方式で踏面直押ブレーキを併用している。

冷房装置は各車ともセパレート式のWAU302を屋根上に2基搭載する。

各種試験を実施後、1992(平成4)年12月に臨時「雷鳥」で営業運転を開始した。

1995(平成7)年に量産車が登場すると、量産化改造が行われて編成の向きと車体塗色が量産車と合わせられ、量産車の0番代が1から付番されたため、車両番号は+1000となった。その際も9両固定編成のままであったが、2001(平成13)年に6+3両の分割編成に対応するため、サハ681-1101とサハ680-1001は先頭車化改造されてクハ681-1501、クハ680-1501に改造された。また、車両設備の変更に伴い、モハ681-1201→モハ681-1051、サハ680-1201→サハ680-1301、モハ681-1001→モハ681-1301、クハ680-1001→クハ680-1201とそれぞれ改造されている。

「サンダーバード」を中心に活躍したが、量産先行車については2015〜22(平成27〜令和4)年に全車廃車となった。

量産車(0番代)

量産先行車の走行試験実績を基に、1995(平成7)年に量産車が登場した。量産先行車の3両ユニットから、T車に搭載していた補機類をTp車に搭載することで、T車の連結位置を柔軟にし、編成は基本編成2M4Tと付属編成1M2Tからなる分割編成に変更され、新たに貫通形の先頭車が登場、大阪方1号車からクロ681形(Tsc)+サハ680形(Tp)+モハ681形200番代(M2)+サハ681形200番代(T2)+サハ680形(Tp)+クモハ681形500番代(Mc5)=基本編成、クハ680形500番代(Tpc5)+モハ681形0番代(M)+クハ681形(Tc)=付属編成となった。

主回路機器は量産先行車を基本としているが、主変圧器はWTM26、主電動機はWMT103(220kW)と容量を見直し、VVVFインバータ装置は分散していたユニットを一体化したWPC6となり、SIVはパワートランジスタからIGBT素子に変更したWSC33(150 kVA)となった。

車体塗色はオフホワイトを基調に、側窓まわりをミディアムグレー、窓下にブルーの帯を配している。

客室内は便所が3両に2両の割合として付随車に設置、普通車の座席のモケットは奇数号車はサーモンピンク、偶数号車はグレーブルーとなった。

冷房装置は電動車と交流設備を持つ車両が集中式のWAU704で、その他はセパレート方式の WAU303を2基搭載する。

1995(平成7)年4月20日から大阪-富山・金沢・和倉温泉間の特急「スーパー雷鳥(サンダーバード)」として営業運転を開始した。

1997(平成9)年3月22日ダイヤ改正では、「スーパー雷鳥(サンダーバード)」は「サンダーバード」に改称、同時に北越急行ほくほく線の開業に伴って、特急「はくたか」にも使用されることになり、車両の増備が行われた。「はくたか」編成は、将来的に160km/h運転を行うため、後述の2000番代と同様に気密対策等が施されている。

こうして1995~97(平成7~9)年に近畿車輛、川崎重工業で合計75両が製造されたが、それ以降は本系列をベースとした683系に移行された。

2002(平成14)年以降、683系との設備統一のため系列内での改造が行われ、モハ681形0・200番代を種車とするモハ681形300番代、クハ681形0番代を種車とするクハ681形200番代、サハ681形200番代を種車とするサハ681形300番代が登場している。

2015(平成27)年3月14日の北陸新幹線金沢延伸開業で特急「はくたか」は廃止、大半の車両は「しらさぎ」に転用された。

2000番代

1997(平成9)年3月22日に開業した第三セクター鉄道の北越急行(六日町-犀潟間)は、JR東日本とJR西日本に直通して越後湯沢-金沢間を結ぶ特急「はくたか」を運行して首都圏と北陸地区とのアクセス向上を担う路線であり、同列車に使用する車両としてJR西日本の681系・485系、JR東日本の485系とともに北越急行でも681系を所有して共同運行することになった。

そこで1996(平成8)年に川崎重工業、新潟鐵工所で基本・付属編成各2本の18両が製造され、2000番代に区分された。車体はフロスティホワイトをベースに同社のコーポレートカラーであるクリムゾンレッドとスカイグレーの帯を配し、「Snow Rabbit(スノーラビット)」の愛称ロゴを取り付け、単線長大トンネルにおける高速運転に対応するため気密対策と車体強度強化と豪雪地帯の運転に際して耐寒・耐雪構造の強化が図られた。車籍は北越急行にあるが、メンテナンスはJR西日本に移管され、北越急行開業時から一部の特急「はくたか」で日本の狭軌在来線最高速度となる140km/h運転を実施、1998(平成10)年12月からは150 km/h、2002(平成14)年3月からは160 km/h運転が開始された。

2015(平成27)年3月14日の北陸新幹線金沢延伸開業で特急「はくたか」は運行終了し、北越急行の681系2000番代と2005(平成17)年に増備された683系8000番代は同日付でJR西日本に譲渡された。譲渡直後は北越急行色のまま使用されたが、2015(平成27)年内に683系2000番代と同様の「しらさぎ色」に改められている。なお、サハ681-2201・2202は2017・18(平成29・30)年にサハ681-2301・2302に改造された。

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