113系近郊形直流電車|113系0番代
概説
東海道本線に投入された
111系は、MT46A主電動機を搭載していたが、昭和30年代半ばに出力を増強したMT54形が開発され、165系急行形直流電車、115系近郊形直流電車に搭載された。そこで、横須賀・伊東線への新性能電車投入に際して、111系の出力増強形として113系が新製されることになり、1963(昭和38)年に登場した。
113系はモハ112・モハ113形の電動車2形式が新形式となり、クハについては111系のクハ111形と共通となっている。
1968(昭和43)年に新製されたモハ112・113-181~、クハ111-162~・474~は通風器が押込式に変更され、電動車については主電動機がMT54Bに変更された。また、1969(昭和44)年には京阪神地区の基本編成変更に伴って、111・113系としては初めての付随車サハ111形4両が新製されているが、それが113系0番代の最終増備車となった。(当サイトでは昭和49年から新製された新製冷房車は「0'番代」として区別する。)
モハ113-1~180
113系の中間電動車(M)で主制御器・主抵抗器を搭載。
モハ113-49(本ムコ)
1964.1新製→1991.3廃車
1990年12月31日 野洲駅にて
モハ113-181~232
通風器が押込式に変更されたグループ。
モハ113-217(千マリ)
1968.7新製→1993.8廃車
1988年4月2日 大井工場にて
モハ112-1~180
113系のM'車で、パンタグラフとMG・CPを搭載。車体はモハ110形に準じており、台車もDT21B。
モハ112-45(本ムコ)
1965.1新製→1991.6廃車
1990年7月13日 二条駅にて
モハ112-181~232
通風器が押込式に変更されたグループで、主電動機もMT54Bに変更されている。
モハ112-217(千マリ)
1968.7新製→1993.8廃車
1990年6月10日 佐倉駅にて
クハ111-1~48
1~45は111系の制御車として新製され、前位寄雨ドイが短くなっていたが、46~は乗務員室扉上部まで延長された。便所付きで、定員116(座席64)名。台車はTR62。
クハ111-46(本ムコ)
1963.12新製→1991.3廃車
1990年7月13日 二条駅にて
クハ111-49~161
前位寄通風器を箱形に変更したグループ。
クハ111-49(本ムコ)
1964.1新製→1991.9廃車
1990年7月13日 二条駅にて
クハ111-162~193
通風器を押込式に変更したグループ。
クハ111-162(千マリ)
1968.2新製→2005.11廃車
1988年4月2日 大井工場にて
クハ111-301~331
CP付きの制御車。写真はJR四国移籍後の形態を示す。
クハ111-317(四カマ)
1962.8新製→2000.3廃車
1989年5月6日 岡山駅にて
クハ111-332~473
前位寄通風器を箱形に変更したグループ。
クハ111-337(本ナラ)
1964.8新製→1991.9廃車
1991年1月2日 奈良駅にて
クハ111-474~504
通風器を押込式に変更したグループ。
クハ111-485(静シス)
1968.3新製→1989.6廃車
1989年2月20日 沼津駅にて
サハ111-1~4
113系初の付随車として4両新製された。通風器は押込式。4両ともJR西日本において、最高運転速度を110km/h化してスピードアップを図ることになり、5000番代に改造されている。
サハ111-3(本ホシ)
1969.8新製→サハ111-5003 1992改造
1990年12月30日 野洲駅にて