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元西武鉄道E31形(E32~E34)。 大井川鐵道では、大井川本線のSL列車の回送や補機として使用する電気機関車が3両稼動(休車中のものを除く)していたが、近年、大井川上流の長島ダムの堆積土砂運搬のため貨物列車運転の必要性があり、不足する電気機関車の増備が検討された。土砂運搬についてはその後保留となったが、既存の電気機関車が老朽化していることもあり、大井川鐵道の最小曲線半径や軸重の制限を満たす機関車として、西武鉄道で廃車となるE31形が譲渡されることとなった。 西武鉄道E31形は、工事用列車の牽引に使用していた外国製電気機関車の老朽化に伴って、1986・87(昭和61・62)年に西武鉄道所沢工場で4両が製造されたもので、制御装置は重連総括制御で、主電動機は電車用の100kWのものを出力アップして130kWとした MB-146D、台車は国鉄モハ80系の廃車発生品のDT20Aを使用、MGは廃車発生品の12kVAのものを1台、CPはAK-3を2台搭載している。車両牽引の電車化と、工事用列車のモーターカーへの置換に伴って2009・10(平成21・22)年に4両とも廃車となった。E31は西武鉄道で保存され、大井川鐵道には2010(平成22)年9月にE32~E34の3両が譲渡された。 譲渡後数年間は入換等に使用されていたが、2017(平成29)年にE34が整備されて、同年10月15日「E34特別列車と撮影ツアー」の団臨で営業運転を開始。同年12月16日よりSL列車の補機としての運用が開始された。 なお、当初、E33については部品確保用とされ、E32とE34について運用に就く予定とされていたが、E33についても2017(平成29)年にE34との重連で本線試運転が行われており、全機運用に就くことが見込まれている。
SL列車の補機としての運用初日、待機中の姿。E34 西武E34 1987.3新製→2010.3廃車→大井川E34 2010.9譲渡→2017.7竣工2017年12月16日 新金谷駅にて
スノープラウを外した姿。E32 西武E32 1986.9新製→2010.3廃車→大井川E32 2010.9譲渡→2018.3竣工2015年3月21日 新金谷車両区にて
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