ITRENINET 鉄道車両形式写真集

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24系特急形寝台客車|スシ24形


0番代

 JR西日本の寝台特急「トワイライトエクスプレス」用の食堂車。
 JR東日本およびJR北海道では、上野-札幌間に運転されている寝台特急「北斗星」において特急形電車を改造した食堂車スシ24形500番代を連結していたが、JR西日本においても長距離寝台列車のイメージアップとサービス向上を図るため、余剰となっていた特急形交直流電車の食堂車を客車に改造することになった。そこで1988(昭和63)年にサシ489-3・4、サシ481-52を種車として、スシ24 1~3が鷹取工場で改造された。
 食堂内は「オリエント急行」をコンセプトに、18世紀ヨーロッパ建築を思わせるインテリアとし、冷房吹出口の形状変更、間接照明の採用、床面をじゅうたん敷きとするなど従来の食堂車のイメージを一新した。電気暖房機は温風暖房機に取替えられてテーブル下に収められている。
 車体は種車のものをそのまま使用しており、冷房装置は1と2がAU12、3がAU13Eである。
 床下にあったMGなど電車関係の機器は撤去され、ブレーキ制御装置などを新設、酷寒地対策も取られている。台車は1・2がTR69A、3がTR69Hである。
 塗色は当初青色20号に銀色帯を巻き、イベント列車に使用されていたが、大阪-札幌間の寝台特急「トワイライトエクスプレス」の運転開始に伴い、1・2が1989(平成元)年に塗色の変更(ダークグリーンに黄色帯)と定員の変更(40名→28名)が行われ、「ダイナープレヤデス」と命名された。1991(平成3)年に3についても同様に変更されている。
 2001・2002(平成13・14)年には下関車両センターでリフレッシュ工事が施工され、テーブル灯や化粧シート張りの取替えなどが行われた。また、外観上では黄色帯の上下に銀色帯を付加している。
 2015(平成27)年3月改正で一般販売の臨時列車の運転を終了し、その後はツアー専用列車となったが、2016(平成28)年3月までにそちらも終了し、運用はなくなった。

スシ24 1

スシ24 1・2

スシ24 1・2は種車がサシ489-3・4であるため、冷房装置はキノコ型のAU12を搭載する。写真は調理室側(4・2位側)を示す。写真の1は廃車後京都鉄道博物館に保存された。
スシ24 1(大ミハ)拡大画像を見る
サシ489-3 1972.1新製→スシ24 1 1988.3改造→2015.4廃車
2003年7月19日 敦賀駅にて

スシ24 2

写真は通路側(1・3位)を示す。
スシ24 2(近ミハ)拡大画像を見る
サシ489-4 1972.2新製→スシ24 2 1988.3改造
2013年9月1日 新津駅にて

スシ24 3

スシ24 3

サシ481-52を種車とするため冷房装置はAU13Eである。
スシ24 3(大ミハ)拡大画像を見る
サシ481-52 1973.1新製→1986.3廃車→スシ24 3 1988.3車籍復活・改造
2012年7月30日 苫小牧駅にて

500番代

 寝台特急「北斗星」用の食堂車でサシ481形、サシ489形を種車として改造された。
 まず国鉄時代の1987(昭和62)年にサシ489-67、サシ481-75・76を種車ととしてスシ24 501~503が改造されて札幌運転所に配置された。
 客車化に伴いブレーキシステムおよび引通し回路が変更されたほか、種車の簡易運転台は撤去された。また、酷寒地仕様とするため機器への保温ヒータ取付、耐雪構造化、客室内暖房器容量アップ、台車・車軸・軸バネへの耐雪カバー取付等耐寒・耐雪構造が強化されている。
 室内は基本的に種車のテーブル配置を生かしているが、車端寄りにボックス席を設けてバーラウンジとして使用できるようになった。座席はFRP製から大型のソファタイプとなったほか、4chのBGM装置が設けられた。JR北海道に承継された後、1988(昭和63)年3月から寝台特急「北斗星」の食堂車「グランシャリオ」として運用されることになり、食堂部分をじゅうたん敷きとして、ボックス席は撤去、テーブル配置は2+1に変更されるなど豪華仕様となった。
 民営化後は1988・89(昭和63・平成元)年にJR東日本においてサシ481-64・68、サシ489-83・7を種車としてスシ24 504~507、1989(平成元)年にJR北海道においてサシ481-50を種車としてスシ24 508が改造された。スシ24 504~506の座席は当初2+2であったが、後に2+1に変更された。
 内装はJR北海道車がオリエント急行風、JR東日本車がモダン調である。
 JR東日本の尾久とJR北海道の札幌に配置されて運用されていたが、2008(平成20)年に寝台特急「北斗星」は1往復に減便されたため、食堂車はJR東日本の受け持ちとなったため、JR北海道のスシ24 501~503・508は同年廃車となった。
 1往復となった「北斗星」は2015(平成27)年3月に定期運行を終了し、同年8月で臨時列車の運行も終了したため、スシ24形500番代は2016(平成28)年9月30日現在では506のみが保留車として車籍を有する。

スシ24 502

スシ24 501~508

JR北海道の車両は、車端側にエンブレムが取付けられている。写真は通路側。
スシ24 502(札サウ)拡大画像を見る
サシ481-75 1974.8新製→1986.3廃車→スシ24 502 1987.3車籍復活・改造→2008.4廃車
1989年9月16日 福島駅にて

スシ24 505

JR東日本車。冷水器用の通風口が塞がれている。
スシ24 505(東オク)拡大画像を見る
サシ481-68 1973.9新製→スシ24 505 1988.3改造→2015.10廃車
2012年7月29日 苫小牧駅にて

スシ24 506

JR東日本車の1・3位側(調理室側)で、調理室部分の窓が1ヵ所埋められている。写真の506は種車がサシ489形80番代である。
スシ24 506(東オク)拡大画像を見る
サシ489-12 1974.7新製→サシ481-83 1978.10改造→サシ489-83 1982.11改造→スシ24 506 1988.2改造
2013年3月24日 黒磯駅にて

スシ24 507

3・1位側を示す。
スシ24 507(東オク)拡大画像を見る
サシ489-7 1973.3新製→スシ24 507 1989.3改造→2016.4廃車
2012年7月21日 福島駅にて

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