24系特急形寝台客車|オロネ25形
0番代
1976(昭和51)年10月ダイヤ改正で「はやぶさ」、「富士」、「出雲」が24系25形化されることになり、新たにプライバシーの確保を目的としたA個室寝台車を連結することになった。そこで1976~78(昭和51~53)年に12両が新製されたのが本グループである。
幅1150mm、奥行1950mmの個室が14室設けられ、寝台は昼間は座席として使用可能。窓側にはテーブル兼用の洗面台がある。照明と空調は各室毎に調整可能。台車はTR217Cで、冷房装置はAU77を2基搭載している。
8・11・12は「あさかぜ1・4号」のグレードアップ化に際して1986・87(昭和61・62)年にオロネ25
701~703に改造された。また、オロネ25
1・2・4~6は2005(平成17)年の「さくら」廃止による「富士」・「はやぶさ」の14系化に伴ってオロネ15
3001・3002・3004~3006に改造された。
2011年4月1日現在では7が尾久に保留車として残る。
オロネ25 1~12
写真は通路側を示す。
オロネ25 9(東オク)
1976.9新製→2006.10廃車
2005年9月23日 尾久駅にて
300番代
「あさかぜ2・3号」、「瀬戸」用シングルDX車として1990(平成2)年にオハネ25 153~155・157・172を種車として改造された。個室は枕木方向に10室が設置され、前位寄りにはシャワー室が設けられている。その後は下関に配置され、「あさかぜ」に使用されたが、2008(平成20)年までに全車廃車となり区分消滅した。
オロネ25 301~305
写真は寝台側を示す。
オロネ25 304(広セキ)
オハネ25 157 1977.7新製→オロネ25 304 1990.2改造→2008.1廃車
2004年7月17日 下関駅にて
500番代
寝台特急「北斗星」用2人用A個室寝台車「ツインDX」で、オハネ25
237・14・19・233・236・235を種車として1986~88(昭和61~63)年に改造された。個室が8室設置され、それぞれの個室に2段式寝台、回転椅子、ロッカー、換気扇、AV装置が設けられている。便・洗面所は種車のものを使用している。502・503はオハネ25形0番代からの改造車のため、寝台側の窓が大きい。
JR北海道(札幌)とJR東日本(尾久)に在籍し、「北斗星」で使用されたが、北海道の501~503については2008(平成20)年に廃車となった。一方、東日本車も「北斗星」廃止ご保留車となっていた504・506が2016(平成28)年に廃車となり、区分消滅した。
オロネ25 501~506
写真は寝台側を示す。種車の窓がそのまま使用されているが、上段寝台用に小窓が追加されている。
オロネ25 506(東オク)
オハネ25 235 1980.9新製→オロネ25 506 1988.2改造→2016.4廃車
2007年11月10日 尾久車両センターにて
写真は通路側を示す。外観上は種車と大差ない。
オロネ25 504(東オク)
オハネ25 233 1980.9新製→オロネ25 504 昭和61年度改造→2016.4廃車
2003年12月14日 尾久客車区にて
オロネ25 502・503はオハネ25形0番代の改造車だが、通路側はオハネ25形100番代改造車と大差ない。
オロネ25 503(札サウ)
オハネ25 19 1974.3新製→オロネ25 503 1987.3改造→2008.4廃車
2007年10月19日 尾久駅にて
550番代
JR北海道の2人用A個室寝台車「ツインDX」で、1989(平成元)年にオハネ14 514を種車として1両のみ改造された。オロネ25 501~と異なり、「デュエット」のような2階構造とされ、個室内にも洗面台を設置した。出入台横の便所は洋式で、男子用便所も新設されている。札幌に配置されて「北斗星」で運用されたが、2008(平成20)年に廃車となり、区分消滅した。
700番代
寝台特急「あさかぜ1・4号」のグレードアップ車として、1986・87(昭和61・62)年にオロネ25
8・11・12から改造された。個室内の天井・壁にクロスおよび化粧シートを張り、出入台と便所廊下の床敷物は取替えらている。また、寝台灯が改良され、新たにオーディオ装置も設置された。
品川に配置されて「あさかぜ」に使用され、晩年は青森に転属して「はくつる」に使用されたが、2003(平成15)年に3両とも廃車となり、区分消滅した。
オロネ25 701~703
写真は通路側を示す。
オロネ25 703(東シナ)
オロネ25 12 1977.12新製→オロネ25 703 1987.2改造→2003.7廃車
1988年12月31日 下関駅にて
900番代
次世代寝台特急車両「夢空間」のA個室寝台車としてJR東日本が試作したもので、1989(平成元)年にオハフ25
901、オシ25 901とともに1両が新製された。愛称は「デラックススリーパー」。
個室はツインルームが3室設置され、うち1室は特別室でリビング、寝室、サニタリーに分かれ、リビングにはテーブル、ソファー、クローゼットなどが設けられた。定員は6名。
「オールド・ニュー」をテーマとして設計され、客室内の調度品はクラシカルなデザインながらも最新のテクノロジーが導入されている。
臨時列車や団体列車に使用されたが、2008(平成20)年3月の運転を最後に保留車となり、2011(平成23)年に廃車となった。
オロネ25 901
写真は寝台側を示す。
オロネ25 901(東オク)
1989.3新製→2011.12廃車
2004年12月23日 尾久駅にて