24系特急形寝台客車|オハネ25形
0番代
24系特急形寝台客車のB寝台車については14系を基本とした3段式寝台のオハネ24形、オハネフ24形が新製されたが、居住性についての改善要望が強く、1974~76(昭和49~51)年に2段寝台としたグループとして、緩急車のオハネフ25形0番代などともに新製された。
オハネ24形を基本としているが、2段寝台化による定員減を補うため、便所の配置を変更したほか、出入台寄りの乗務員室と更衣室が廃止された。定員34名。台車はTR217Cで、冷房装置はオハネ24形と異なり、新設計のAU77を屋根上に2基搭載している。塗色は青20号をベースとし、2段式寝台の識別を行うため飾り帯はステンレス化された。
2016(平成28)年までに区分消滅した。
オハネ25 1~91
写真は通路側を示す。
オハネ25 6(盛アオ)
1974.3新製→2003.7廃車
1989年3月22日 秋田駅にて
オハネ25形のステンレス飾り帯は後年にはテープ化されたり、白帯塗装に変更されたものもあった。写真はJR西日本の宮原に所属していた車両で、行先表示器の字幕も黒地に白文字のものに変更されていた。
オハネ25 77(大ミハ)
1975.12新製→2008.5廃車
2002年9月21日 函館駅にて
写真は後に「北斗星」となる寝台特急列車への使用に際して、耐寒耐雪工事を行ったグループで、側扉が折戸から引き戸に変更され、凍結防止のためレールヒータが取付けられた。同時にグレードアップ改造を施工、飾り帯は金帯となった。JR東日本とJR北海道に見られたが、その後、「北斗星」の減便などにより、廃車が進められた。
オハネ25 26(東オク)
1974.3新製→2008.7廃車
2007年11月5日 八王子駅にて
100番代
寝台の設置・解体作業を省力化するため、上段寝台を固定化したグループで、1976~80(昭和51~55)年に146両が新製された。
下段寝台室の高さが1,100mmまで拡大され、寝台側の窓の寸法が636mmに変更された。
2016(平成28)年までに区分消滅した。
オハネ25 101~246
写真は寝台側を示す。写真の122はオハネ15 1122に改造された。
オハネ25 122(熊クマ)
1976.9新製→オハネ15 1122 2005.3改造
2004年1月12日 沼津駅にて
「あさかぜ1・4号」、「出雲1・4号」に使用されていた車両で、1986(昭和61)年からグレードアップ改造が施工され、側面帯は金色に変更、雨樋下部にも帯が追加された。その後は一部が青森に転属し、「あけぼの」などに使用された。
オハネ25
211(盛アオ)
1977.12新製→2015.11廃車
2009年2月13日 尾久駅にて
「北斗星」用のグレードアップ改造車で、通路側を示す。2位側の洗面所小窓が閉鎖されている。写真の229は冷房装置がステンレス製キセのものに変更されている。
オハネ25 229(東オク)
1980.9新製→2016.5廃車
2007年6月4日 尾久駅にて
250番代
B寝台車を補充し、主に寝台急行「銀河」に使用する目的でJR西日本がオハネ15形(15・20)を種車として1990・91(平成2・3)年にオハネ25形に編入改造されたもので、改造内容は引通し回路が変更された程度である。
宮原に配置されていたが、寝台急行「銀河」の廃止に伴い、2008(平成20)年に2両とも廃車となって区分消滅した。
オハネ25 251・252
251は白帯であったが、252は銀帯のままであった。
オハネ25 252(大ミハ)
オハネ15 20 1978.8新製→オハネ25 252 1990.12改造→2008.10廃車
2008年3月2日 横浜駅にて
510番代
JR西日本の「トワイライトエクスプレス」用の2人用B個室寝台車「ツイン」で、1989・91(平成元・3)年にオハネ25
40・51・67を種車として改造された。
前位側にソファ、テーブル、電話機や飲料自販機を設置した「ミニサロン」を配し、ツイン個室は枕木方向に2段ベッドが設けたものが9室設置されており、定員18名。下段寝台は2分割して昼間はソファとして使用、上段寝台は電動式で約50cm上昇する。後位側2室は仕切りを開けると4人用個室とすることが可能となっている。
車体塗色は日本海の深い緑色にトワイライトを表す黄色帯を巻いており、2001・02(平成13・14) にリフレッシュ工事が施工されて内装が更新された際に、外部塗色については黄色帯に白色の縁取りがなされた。
オハネ25 511~513
寝台側を示す。写真手前がミニロビーとなっている。
オハネ25 511(大ミハ)
オハネ25 40 1974.3新製→オハネ25 511 1989.10改造
2012年7月29日 登別駅にて
通路側を示す。種車の窓配置が残るが、車端寄りの窓が埋められている。
オハネ25 511(大ミハ)
2003年7月19日 敦賀駅にて
520番代
JR西日本の「トワイライトエクスプレス」用の2人用B個室B寝台「ツイン」と1人用B個室B寝台「シングルツイン」合造車で、1989・91(平成元・3)年オハネ25
39・50・43・55・59・47を種車として改造された。
前位側に「シングルツイン」6室、後位側に「ツイン」が7室設けてられており、定員は20名。「ツイン」はオハネ25形510番代と同様の構造で、「シングル・ツイン」は長手方向に寝台を配し、上段に固定式のエキストラベッドを設けているので2人用個室としても使用可能である。
オハネ25形510番代と同様に2001・02(平成13・14) にリフレッシュ工事が施工されて内装が更新された際に、外部塗色については黄色帯に白色の縁取りがなされた。
2016(平成28)年に区分消滅した。
オハネ25 521~526
写真左側後位寄りが「ツイン」、前位寄り(写真右)が「シングルツイン」である。
オハネ25 524(大ミハ)
オハネ25 55 1974.3新製→オハネ25 524 1989.11改造→2016.7廃車
2013年9月1日 新津駅にて
通路側を示す。後位寄り(写真右)が「ツイン」、前位寄り(写真左)が「シングルツイン」で、「ツイン」部分は種車の窓が5ヵ所残されている。
オハネ25 523(大ミハ)
オハネ25 50 1974.3新製→オハネ25 523 1989.10改造→2016.5廃車
2003年7月19日 敦賀駅にて
550番代
寝台特急「北斗星」に使用されるJR北海道の1人用B個室寝台車「ソロ」で、1991(平成3)年にオハ14
502・538を種車として改造された。
種車の台枠を利用して車体が新製され、寝台を枕木方向に配した個室が1階に8室、2階に9室設置されており、定員17名。後位寄りの出入台横には乗務員室が設置されている。台車は110km/h対応に改造したTR217F改となっている。
2015(平成27)年3月改正以降の寝台特急「北斗星」は、臨時化されてJR東日本の車両のみで運行されたため運用を離脱し、2015(平成27)年に2両とも廃車となって区分消滅した。
オハネ25 551・552
寝台側を示す。上下互い違いに設けた側窓が特徴。
オハネ25 552(札サウ)
オハ14 159 1974.9新製→オハ14 538 1982.9改造→オハネ25 552 1991.7改造→2015.4廃車
2012年7月29日 苫小牧駅にて
通路側を示す。3位側に車掌室が設置されており、4位側(写真手前)に車掌台用の小窓がある。
オハネ25 551(札サウ)
オハ14 141 1974.2新製→オハ14 502 1980.11改造→オハネ25 551 1990.8改造→2015.4廃車
2012年7月28日 苫小牧駅にて
560番代(JR北海道)
寝台特急「北斗星」に使用されるJR北海道の2人用B個室寝台車「デュエット」で、1991・97・98(平成3・9・10)年にオハ14
527・537、オハネ25 241・33・227・240を種車として改造された。
1階に7室、2階に6室の個室を設けており、定員26名。561・562はオハネ25形550番代のように、種車の台枠を利用して車体を新製している。561・562と563以降とでは種車が異なるため、通路側の窓配置が異なる。台車も種車により異なり、561・562は110km/h対応に再改造されたTR217F改、563~566はTR217Cとなっている。
オハネ25 561~563は後述のJR西日本車と番号が重複している。
オハネ25形550番代と同様に、2015(平成27)年に6両とも廃車となって区分消滅した。
オハネ25 561~566
寝台側を示す。上下互い違いに設けた側窓が特徴であるが、「ソロ」のオハネ25形550番代と異なり、「デュエット」であるため側窓の幅が広くなっている。
オハネ25 561(札サウ)
オハネ14 112 1974.2新製→オハ14 527 1982.3改造→オハネ25 561 1990.10改造
2009年8月1日 大宮駅にて
560番代(JR西日本)
寝台特急「トワイライトエクスプレス」用の4人用B簡易個室寝台「Bコンパートメント」で、オハネ25
69・86・80を種車として1989・91(平成元・3)年に改造された。
寝台・通路間にアルミサッシの引戸を設けている。出入台横には食堂車従業員用に2段式の業務用寝台が設置された。定員32名。
2016(平成28)年に3両とも廃車となって区分消滅した。
オハネ25 561~563
寝台側を示す。種車のの窓配置がそのまま残る。
オハネ25 562(大ミハ)
オハネ25 86 1976.2新製→オハネ25 562 1989.7改造→2016.7廃車
2013年9月1日 新津駅にて
通路側を示す。出入台寄りの窓が1枚埋められた程度で種車の窓配置が残っている。
オハネ25 561(大ミハ)
オハネ25 69 1976.1新製→オハネ25 561 1989.7改造→2016.7廃車
2003年7月19日 敦賀駅にて
1000番代
JR九州の寝名特急「はやぶさ」、「富士」用1人用B個室寝台車「ソロ」で、
オハネ25 101・105・107・110・245を種車として1989(平成元)年に改造された。
「北斗星」用のスハネ25形500番代と同様に2層構造で交互に寝台を18室設けており、定員18名。ステンレスの飾り帯であるが、車体側面に「SOLO」のロゴを大きく描き、形式番号表記はその下にある。1999(平成11)年に「はやぶさ」、「さくら」の併結運転実施に伴って、14系に改造されてオハネ15
2001~2005となり、区分消滅した。