24系特急形寝台客車|オハ24形
300番代
関西-九州間の寝台特急において、夜行高速バスへの対抗策として、1990(平成2)年3月ダイヤ改正より「レガートシート」と称してB寝台車よりも安く利用できる指定席車を連結することになった。24系においてはJR九州の寝台特急「なは」用として、485系特急形交直流電車のグリーン車サロ481-52・104・102を種車として1990(平成2)年にオハ24
301~303に改造する工事が行われた。
客室内は、高速バスに対抗すべくシートピッチ1,160mmの1人用リクライニングシートを3列配し、各座席に読書灯やドリンクホルダー、テーブルが設置された。定員31名。後位側にはロビーカウンターが設置され、飲料自販機や電話が設置され、この部分は拡大された窓が特徴となっている。
台車は種車のTR69Eをそのまま使用しているが、ブレーキ装置はCL空気ブレーキ化されている。冷房装置も種車のAU13Eを5基装備している。
2005(平成17)年10月1日ダイヤ改正で「なは」・「あかつき」の併結化に伴い、「なは」編成にはレガートシート連結が廃止されたため、同年11月に3両とも廃車となって区分消滅した。
オハ24 301~303
オハ24 303(鹿カコ)
サロ481-102 1973.9新製→オハ24 303 1990.3改造→2005.11廃車
2002年7月17日 岡山駅にて
700番代
国鉄末期、乗客が伸び悩む東京-九州間の寝台特急において、快適な空間を乗客に提供することを目的として、ホテルのロビー風の設備を持つ「ロビーカー」を導入することになった。
オハ24 701・702は、寝台特急「はやぶさ」用ロビーカーとして1985(昭和60)年にオシ14
9・4から改造された。客室内は食堂、厨房、便所等は撤去し、中央部がソファーと回転式シートを設置したロビーとなり、前位寄りに飲料自販機を設けたサービスコーナー、後位側にPRコーナーとなっている。外観は側窓に種車の面影が残るが、窓高さは食堂側に合わせて移設された。側面飾り帯は識別のため、翼を模したデザインとなった。
オハ24 703~705は、オハネ14 67・2・4を種車として1985・86(昭和60・61)年に改造したもので、701・702と種車が異なるので外観も違っている。寝台設備、便・洗面所、乗務員室を撤去し、上述の内容と同様の改造を施してロビーカーとしての設備を備えた。出入台は存置されている。703は「はやぶさ」用、704・705は「富士」用として改造された。
2005(平成17)年3月ダイヤ改正により運用を外れ、同年11月に全車廃車となって区分消滅、上述の300番代とともにオハ24形は形式消滅した。
オハ24 701・702
オハ24 702(熊クマ)オシ14 4 1972.3新製→オハ24 702 1985.2改造→2005.11廃車
1987年3月22日 東京駅にて
オハ24 703~705
オハ24 705(熊クマ)
オハネ14 4 1971.9新製→オハ24 705 1986.12改造→2005.11廃車
2004年7月16日 下関駅にて