1998（平成10）年3月14日、JR西日本播但線姫路-寺前間が電化開業するにあたり、同区間では、103系在来車を改造した2両編成で運行することとなり、クモハ103形2500番代およびユニットを組むモハ102形0番代を先頭車化改造して対応することとし、1997・98（平成9・10）年に吹田、鷹取の各工場で2両編成9本計18両が改造され、3500番代に区分された。
　寺前方からクモハ103形3500番代（Mc）-クモハ102形3500番代（M'c）で、M'c車については種車の後位に前頭構体（低運転台タイプ）を溶接する工法により先頭車化された。
　改造と同時に体質改善40N工事が施工され、車体構造の見直し、側窓の変更、扇風機の軸流ファン化、平天井化、化粧板の張替えなどが行われている。
　クモハ103-3503・3509については、前位側にもパンタグラフを搭載するための準備工事がなされ、2013（平成25）年以降、パンタグラフが増設された。このほか、自動解結装置、耐雪ブレーキ、側引戸の半自動化の準備工事がなされた。（側引戸の半自動化は後に施工）
 　同線ではワンマン運転を行うことから、運転士の視認性を向上させるため、運転室背面の仕切壁は在来車よりも若干客室寄りに設けられ、窓についても拡大、同様に妻面の貫通扉窓も拡大された。また、運転台後部にバスタイプの運賃表示器と運賃箱が、客室内には整理券発行器が設置されている。車体側面側出入口付近には出入口表示器が新設された。なお、EB装置（緊急列車停止装置）も取付けられた。
　車体塗色はディープレッドを基調として、側引戸上部にグレーのアクセントを配している。
　2005～07（平成17～19）年にはM'c車に便所が新設された。
　2009〜11（平成21〜23）年には、TE装置（緊急列車防護装置）とATS-Pが設置されている。
　網干に配置され、播但線姫路-寺前間で営業運転に就いている。