ITRENINET 鉄道車両形式写真集

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1500形一般形気動車


1・2次車

 JR四国では、国鉄から承継されたキハ58系、キハ65系の置換用として1000形一般形気動車を投入してきたが、近年の情勢として大気汚染や地球温暖化対策、バリアフリー化が求められていることから新たな気動車の開発を進めることになり、2006(平成18)年から製造された。「環境にやさしい車両」として、排ガス中の窒素酸化物(NOx)を削減したこと、車椅子対応便所や車椅子スペースの設置など、バリアフリー対策を施したことが特徴である。
 車体は全長21m級のステンレス製軽量構体、両運転台で前面貫通形。前頭部の構体のみ鋼材を用いており、前面は貫通扉部分を除き、上部に傾斜している。側出入口は片側3ヵ所ずつの1,000mm幅の片引戸を設け、半自動対応の押ボタン付き、バリアフリー化として床面高さを1,100mmとしてステップは省略されている。連結器は電気連結器・自動解結装置を備えた密着連結器で、分割・併合作業を容易にしている。ワンマン運転対応として、運転室は半室構造で、車内には自動放送装置、モニタ表示器、整理券発行機、運賃箱、運賃表示器を、車体には出入口表示器、車外スピーカが取付けられている。また、列車の状態確認や車両制御を各車両のPC(プログラマブルコントローラ)装置からの情報を基に行うモニタ装置を設置、運転士・車掌・検修・応急処置の各モードから構成された支援機能を有する。中央の側出入口は閑散時にワンマン運転を行う際に締切となる。側窓は上段下降・下段固定の2枚窓で、フリーストップ式のロールカーテンを設けている。客室内の座席は、JR四国の一般形気動車としては初の転換クロスシートで、 跳ね上げ式の補助椅子も設けられている。車椅子対応洋式便所は3位側に、車椅子スペースは4位側に設置されている。冷房装置はJR四国では初めて冷媒に代替フロンガス(R-407C)を使用したAU720(42,000kcal/h)を屋根上に1基搭載している。車体のカラーリングは、「爽やか」、「軽快な四国」をイメージして、外装は自然をモチーフとして前面を若葉色、前面窓周りは黒色、窓下と貫通扉を緑色とし、側面は車端の側出入口扉を緑色としている。内装は木目調の化粧板としている。定員は121(座席38)名で、補助座席使用時は123(座席46)名。
 機関は1000形の400PSから出力を450PSに向上させ、なおかつ燃焼効率を高めて窒素酸化物や煤煙等の排出を削減したコマツ製SA6D140HE-2(450PS/2,100rpm)を1基搭載、燃料噴射方式にJRグループで初めてコモンレール方式を用いたものである。液体変速機はDW21Dとなっている。台車はZリンク式の空気ばね式ボルスタレス台車S-DT65、S-TR65で、ブレーキ方式は電気指令式空気ブレーキ、排気ブレーキ、 直通ブレーキを有する。補助電源装置は駆動機関から40kVA交流発電機を駆動させてAC440V(三相)を出力している。
 1次車は2006(平成18)年に新潟トランシスで8両が製造され、同年5月より全車徳島に配置されて、高徳線、徳島線(徳島-阿波池田)、牟岐線(徳島-阿南)で運用を開始、1500形と併結運転を可能とするため1000形を改造した1200形も併せて登場した。
 2008(平成20)年に製造された2次車(1509~1515)は、前面の行先表示器が貫通扉上部に変更された。

1504

1501〜1508

1次車で、写真は2・4位側を示す。前面の行先表示器は助士席側窓内に設置されている。
1504(四トク)拡大画像を見る
2006.6新製
2015年8月30日 徳島駅にて

1515

1509~1515

2次車で、写真は3・1位側を示す。前面の行先表示器が貫通扉上への取付に変更されたほか、運転席側窓の寸法が拡大、前面下部のステップの取付位置が1次車よりも中央寄りに変更されている。
1515(四トク)拡大画像を見る
2008.4新製
2015年8月30日 徳島駅にて

3〜6次車

 2009~12(平成21~24)年に製造された3~6次車は、1550番代(1551~1565)に区分され、スカートが緑色となり、 補助電源装置として静止形インバータ(SIV)が搭載されて発電装置が独立化、駆動機関の燃費効率がさらに向上している。 

1558

1551~1565

写真は5次車。1・3位側を示す。スカートの色が前面貫通扉などと同様の濃い緑色に、側面のロゴが変更された。
1558(四トク)拡大画像を見る
2011.1新製
2015年8月30日 徳島運転所にて

1552

写真は4次車で、2・4位側を示す。
1552(四トク)拡大画像を見る
2010.1新製
2015年8月30日 徳島駅にて

7次車

 1500形はこれまで新潟トランシスで製造されたが、2013(平成25)年に製造された1566・1567の2両は近畿車輛で製造され、内外装ともにこれまでのグループと大幅に変更された。
 車体は6次車までのイメージを踏襲しつつ、前面窓下に翼状の傾斜面を配し、それを引き立たせるために窓ガラスは平面化された。 カラーリングは緑色を基調としたツートンカラーとして、側面腰部にシンボル標記が配された。
 客室内はアイボリーを基本とした配色となり、座席配置は1・4位側にバケットタイプのロングシートを設けた千鳥配置に変更、ロングシートの側出入口寄りに優先座席が設けられた。 座席配置変更に伴い、吊手や荷棚も配置が変わり、暖房効果の均一化を図るため、便所仕切部側出入口側と各座席にヒータが設置された。また、出入口上部には扉開閉表示灯が設置された。定員は130(座席38、補助座席使用時は42)名。
 その他は在来車の仕様に準じているが、補助電源装置は1・2次車の方式に準じている。

写真はありません

1566・1567

前面デザイン、カラーリング、スカートの形状など、新潟トランシス製とは大幅に異なっている。

8次車

 2014(平成26)年に製造された1568・1569は再び新潟トランシス製に戻り、外観は3〜6次車に準ずるが、車内は7次車に準じたものに変更、車体側面のロゴマークが省略された。

写真はありません

1568・1569

再び新潟トランシス製に戻り、外観は3〜6次車に準ずるが、ロゴマークは省略された。

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