キハ40系一般形気動車|「ふるさと」
概説
JR東日本において関東圏のお座敷列車を拡充するため、水戸支社にお座敷気動車を導入することになり、キハ40
2138、キハ48 534・548を種車として、1995(平成7)年にキロ40 1、キロ48 1・2が改造された。
編成の愛称は「漫遊」で、各車の愛称はキロ40 1を「月(GETSU)」、キロ48
2501を「華(HANA)」、2502を「風(FU)」とし、車体色はそれぞれ紅、緑、紫と日本の伝統色を基調とし、裾部が錦絵をイメージした金色に塗り分けられた。
客室内は高床構造で、通路との段差を付けずに全面的に畳敷きとしている。側窓は種車の二段窓のうち下段を固定化してサッシは黒色化、上下に設けたレールに障子を取付けている。また、種車の小窓部分は埋め込まれている。各車にクローゼットタイプの下足箱とカラオケ用AV装置、29インチモニタ、ビデオデッキ等が、また、キロ48
2にはカード式公衆電話が設置されている。便所はキロ40とキロ48 1に、洗面所はキロ48
2に設置されている。冷房装置はAU34で、キロ40は既存のダクトを用いた吹き出し方式、キロ48は4機の室内分散ユニットを用いている。
機関は種車のDMF15HSAをそのまま使用し、台車はキロ40がDT22D・TR51C、キロ48がDT44A・TR227Aとなっている。
1995(平成7)年3月の登場当初はキロ48形による2両編成で運転を開始し、数日後にキロ40形が改造を終えて、キロ40
1-キロ48 2502-キロ40 2501の3両編成となったが、需要に応じて2両編成での運転も行われた。
2000(平成12)年に小牛田に転属し、愛称が「ふるさと」に改称された。さらに、2003(平成15)年4月、普通車に格下げされ、キロ40
1はキハ40 2501に、キロ48 1・2はキハ48
2501・2502に改番され、キロ40形とキロ48形は形式消滅した。
2016(平成28)年にはマンガキャラクターをラッピングした「コミックトレイン」として7・8月に運転されたが、同年9月に廃車となった。
キハ40 2501
両運転台のキハ40 2138を種車とするキロ40
1を改番したもので、「月(GETSU)」の愛称を持つ。便所付きで定員28名。写真は2・4位側を示す。
キハ40 2501(仙ココ)
キハ40 2138 1982.3新製→キロ40 1 1995.3改造→キハ40 2501 2003.4改番→2016.9廃車
2012年7月21日 福島駅にて
写真は1・3位側を示す。
キハ40 2501(仙ココ)
2013年9月1日 新津駅にて
キハ48 2501・2502
キハ48 2501はキハ48 534を種車とするキロ48
1を改番したもので、「華(HANA)」の愛称を持つ。便所付きで定員36名。写真は2・4位側を示す。
キハ48 2501(仙ココ)
キハ48 534 1980.3新製→キロ48 1 1995.2改造→キハ48 2501 2003.4改番→2016.9廃車
2013年9月1日 新津駅にて
キハ48 2501の1・3位側を示す。
キハ48 2501(仙ココ)
2012年7月21日 福島駅にて
キハ48 2502はキハ48 548を種車とするキロ48
2を改番したもので、愛称は「風(FU)」。定員は2501と同じで36名だが、こちらは便所なしで、洗面所を設置。写真は2・4位側を示す。
キハ48 2502(仙ココ)
キハ48 548 1981.2新製→キロ48 2 1995.2改造→キハ48 2502 2003.4改番→2016.9廃車
2012年7月21日 福島駅にて