JR東日本長野支社では2017（平成29）年7～9月開催の信州デスティネーションキャンペーンに合わせて小海線に観光列車を運転することになり、 キハ100-29とキハ110-108を盛岡および小牛田から小海線営業所へ転属させた上で長野総合車両センターでキハ103-711＋キハ112-711に改造された。
　小海線は標高が高い高原地帯を走行することから「天空にいちばん近い列車」をコンセプトとし、愛称は高さを示す「HIGH（ハイ）」、線路の「RAIL（レール）」、 JR 線標高最高地点1,375m（野辺山-清里間）を組み合わせて「HIGH RAIL 1375」と命名された。
　2両とも種車は両運転台であるが、2両固定編成を組み、連結側の保安装置は撤去されているとのことである。
　車体はキャンバスに見たてて、金属風の質感をベースとし、小海線の夜空・車窓に流れる高原・八ヶ岳の山々をモチーフとしたデザインとなった。
　小淵沢方に連結される1号車のキハ112-711は、後位（小淵沢方）4位側の便所を撤去して物販カウンターを設置、中央部は窓側に向けたペアシート7組14席（1・3位側）、 シングルシート7席（2・4位側）を配置、前位側には種車の側出入口を撤去してBOXシートを両側に1組ずつ計8席設けており、定員29名である。
　小諸方2号車のキハ103-711は、前位側の側出入口を閉鎖して半球型ドーム型天井に星空映像を映し出す演出や天文関係の書籍を展示するギャラリーHIGH RAILを設置、 中央部はリクライニングシートを設置（定員21名で一部は車椅子対応の1人掛け）、4位側に車椅子対応にリニューアルされた便所と洗面台を設置、乗降口は編成中で 当車の後位側のみとなっている。
　2017（平成29）年7月1日より小淵沢-小諸間で営業運転を開始した。