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JR東日本長野支社では、2015(平成27)年3月の北陸新幹線長野-金沢間開業に伴って、飯山線に新たな観光列車を導入することになり、 1997(平成9)年にキハ110-235・236を種車として2015(平成27)年1・3月に改造したものである。 キハ110-235・236は、「秋田リレー号」のキハ110形300番代を飯山線の「眺望車」として改造したものであったが、その後一般車並みに再改造されていた。 基本的に長野方からキハ110-235(1号車)+キハ110-236(2号車)で運用されるが、単行運転の場合もあり、平日には定期列車としても使用される。 愛称の「おいこっと」は、「東京」の英語表記「TOKYO」を反対から読んだもので、ローカル線の田園風景や自然が織りなす風景を「日本人の心のふるさと」 として、東京の真逆にあるという意味で命名され、ひらがな表記で幅広い層に楽しんでもらえるようにした。 車体塗色は、1号車がライトアイボリー、2号車は1号車とは逆にえんじ色をベースとし、窓間には、唱歌「故郷」(作詞・高野辰之:長野県中野市出身)に 登場する「兎」、「山」などをアイコン化し、窓周りは五線譜をイメージした格子線を配して組み合わせている。また、愛称名と「雪ん子」をイメージした キャラクターを組み合わせたマークを前面貫通扉と側面に取付けている。 客室内は、1・2号車共通で、子供のころ、夏休みに遊びに行っていたおばあちゃんの家のような、懐かしさ、楽しさを感じさせる「古民家」風のこころ落ち着く 内装デザインをコンセプトとして、床面の敷物と内装パネルは木目調となっている。定期列車として使用されるため、吊り手や優先席は存置されており、 座席配置も改造前とほぼ同じである。4人掛ボックス席と2人掛対面席に設けられた折りたたみテーブルは錠付で収納可能である。 改造前のロングシート部分は横向き2人掛の座席を片側3脚ずつ配置し、肘掛には観光列車運用時に使用される錠付のテーブルを設置している。 また、側パネルには唱歌「故郷」にちなんだ行燈を設けて、観光列車として運用時に内臓のLEDで点灯される。中央天井部には吊り下げ式の車内情報提供装置と スピーカーを設けてDVD再生を可能としたほか、天井部には丸型のLEDを新設、従来の蛍光灯もカバーデザインを変更のうえ、併用されている。このほか、 冷蔵庫や機器収納箱等、観光列車として必要な設備を設けている。カーテンはロール式で、古民家風の障子柄となっている。 便所はバリアフリー化として車椅子対応となり、内部は木目パネルとし、ドアは自動化されている。 機関はDMF14HZA(420PS/2,000rpm)、液体変速機はDM14A-B、台車はDT58A、TR242、冷房装置はAU26J-Aを2基搭載。定員は105(座席38)名。 改造前と同様、長野に配置され、定期列車としての運用を経て、2015(平成27)年4月4日から観光列車として運転されている。
キハ110-235(長ナノ) キハ110-313 1999.2新製→キハ110-235 2001.8改造→2015.1「おいこっと」へ改造 2015年11月29日 十日町駅にて
キハ110-236(長ナノ) キハ110-314 1995.2新製→キハ110-236 1997.8改造→2015.3「おいこっと」へ改造2015年9月6日 十日町駅にて
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