キハ32系一般形気動車|「鉄道ホビートレイン」
概説
JR四国では、予土線に「海洋堂ホビートレイン」、かつての「清流しまんと号」をリニューアルした「しまんトロッコ」といった観光列車を運行して活性化に努めていたが、2014(平成26)年は予土線全線開通40周年、宇和島鉄道宇和島-近永間開通100週年にあたることから、新たに新幹線をイメージしたラッピング列車が企画され、キハ32
3を対象として改造されたのが「鉄道ホビートレイン」である。
「新幹線の父」と呼ばれる第四代国鉄総裁十河信二氏が愛媛県出身であることから、初代新幹線0系をイメージしたデザインとされ、車体は0系に合わせてアイボリーに青色帯のラッピングがなされた。そして、前位(窪川方)には0系を模した前頭部が取付けられ、後位(宇和島方)は種車の前頭部のままだが0系をイメージしたフィルムが貼られている。
客室内は0系をイメージして青色系を基調とし、3位側の座席が一部撤去されて大型ショーケースが設置され、鉄道模型が展示されている。また、1位側のロングシートが一部撤去されて、実際に0系で用いられていた転換クロスシート4席(モケットは新品、転換可能なのは前位側のみ)が設置された。定員98(座席37)名。天井や床面もミュージアム風に仕上げられ、床面とカーテンには讃岐鉄道A1形タンク機関車があしらわれている。
予土線を中心とした宇和島-窪川間で運転されている。
キハ32 3
運転席から斜め下前方の視界を確保し、空気抵抗を軽減するため、前頭部はメッシュ加工となっている。
キハ32 3(四マツ)
1987.2新製→2014.2「鉄道ホビートレイン」化改造
2015年8月29日 江川崎駅にて
3・1位側を示す。3位側の窓が小さくなっている部分に鉄道模型展示用のショーケースが設置されている。前後の屋根上には0系をイメージしたアンテナも取付けられている。
キハ32 3(四マツ)
2015年8月29日 江川崎駅にて
キハ32 3車内
3位側にショーケース、1位側に転換クロスシートが設置されている。
2015年8月29日
キハ32 3鉄道模型ショーケース
3位側のショーケース部分。
2015年8月29日
キハ32 3鉄道模型ショーケース
2位側の側出入口横にもショーケースが設置され、新幹線車両の模型が展示されている。
2015年8月29日
キハ32 3運賃表
通常使用される駅名の下には、「東京」、「新横浜」などと東海道新幹線の駅名が書かれている。
2015年8月29日