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わたらせ渓谷鐵道わ89-310形


概説

1990(平成2年)3月に、わ89-311~313の3両、1993(平成5)年4月に、わ89-314・315の2両が富士重工業で製造された。

1989(平成元年)3月29日にJR足尾線から第三セクター鉄道として開業したわたらせ渓谷鐵道であるが、開業間もない1989(平成元)年5月14日にわ89-102が落石に乗り上げる事故により同年7月に廃車となり、代替と輸送力増強のため本形式が誕生した。

車体はわ89-300形に準ずる16.5m級のものであるが、前照灯が角形に変更され、客室内はセミクロスシート、便所も設置された。車体塗色はわ89-311の製造時のみ、わ89-102に準じた雀茶とアイボリーのものであったが、わ89-312以降は紅銅色単色となり、後にわ89-311も紅銅色単色に変更された。

機関は日産ディーゼル製PE6HT03を1基搭載、液体変速機は振興造機製SCAR0.91Aである。台車は前位側動力台車がFU34HD、後位側付随台車はFU34HTである。冷房装置はIBCU-23(22,000kcal/h)を屋根上に1基搭載する。定員104(座席48)名。

各車の愛称は311から、「たかつど(当初ようがい)」、「あかがねII」、「わたらせII」、「あかがねIII」、「わたらせIII」である。 2016(平成28)年から廃車が始まり、同年11月に311が廃車、2019(平成31)年1月に312、2021(令和3)年4月に315が廃車となっている。

わたらせ渓谷鐵道わ89-311

わ89-311形

わ89-311 拡大画像を見る
1990.3新製→2016.11廃車
2013年3月24日 大間々駅にて

わたらせ渓谷鐵道わ89-315

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1993.4新製→2021.4廃車
2012年4月7日 相老駅にて

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