大井川鐵道スイテ82形
概説
大井川鉄道（現大井川鐵道）では、1980（昭和55）年に西武鉄道サハ1516を改造したナハ80 1（のちナロ80
1に改番）が同社初のお座敷客車として登場していたが、それに続いて元西武鉄道サハ1515を種車として1982（昭和57）年に展望客車に改造したものである。1982（昭和57）年9月にナハ82
1として竣工したが、1983（昭和58）年1月にスイテ82 1に改番された。
金谷方に展望デッキが設けられ、出入台は千頭方1ヵ所のみとなっている。車体塗色はかつての国鉄展望客車をイメージしたぶどう色に白帯となっている。
客室は当時流行していたサロンバス風のデザインで、中央部に2人掛のソファが8脚、展望デッキ側に回転式1人掛シートが10脚設けられ、さらに展望デッキ側に特別室として4人用のコンパートメントを設置しており、定員30名となっている。中央床部分は絨毯敷きで、天井部の照明は蛍光灯に加えてシャンデリアも取付けられている。また、冷房装置はなく、側窓は上段固定・下段上昇式の開閉式で、蒸気機関車牽引列車にも使用されることから換気扇も設けられている。特別室は通路とは扉で仕切ることが可能で、中央には大型テーブル、壁面には絵が飾られ。シャンデリアも設けられている。便所設備はなく、乗客は併結される一般形客車の便所を利用することとしている。台車はTR11。
スイテ82形
スイテ82 1
ホロハフ15894 1916新製→ナロハフ15894 1924車両換算法改正→ナロハフ11809 1928車両称号規程改正→オニ16666 1940年度改造→1955.12国鉄廃車→西武サハ1515 1956改造→1978.9西武廃車→大井川サハ1515 1978.11→ナハ82
1 1982.10改造→スイテ82 1 1983.1改番
2014年3月1日 新金谷車両区にて
4・2位側を示す。
スイテ82 1
2013年11月3日 新金谷駅にて
