スヤ61形試験車
概説
鉄道労働科学研究所の試験車で、老朽化したオヤ36 2001の代替として1976(昭和51)年にスロフ62 2006を種車として大宮工場で改造された。
乗務員の労働環境を人間工学的な見地から測定して改善することを目的とした試験車で、車内は種車の座席が撤去されて、実験台、検査台、寝台、乗務員室、ロッカーなどが設置されており、各試験スペースはアコーディオンカーテンで仕切ることができるようになっている。種車の便・洗面所は撤去されている。また、前位側にも幅1,000mmの引戸が新設されたが、片側(1位側)のみで3位側には設置されていない。寝台が設置された部分の窓は埋められているが、その他は種車の面影が残されている。台車はTR52Aで、屋根上に冷房装置(AU13)を5基搭載している。
品川に配置されたが、国鉄分割民営化直前の1987(昭和62)年に廃車となって形式消滅した。
スヤ61 2001
スヤ61 2001(南シナ)
オハ61 200 1952.3改造(ナハフ24363の鋼体化)→オロ61 103 1960.8改造→オロフ61 2006 1964.10改造→スロフ62 2006 1967.10改造→スヤ61 2001 1976.10改造→1987.2廃車
1989年2月8日 新鶴見操車場跡にて