415系近郊形交直流電車|500番代
概説
常磐線の混雑緩和を目的として1982〜85(昭和57〜60)年に4両編成24本96両が製造されたロングシート車。TcMM'T'cを基本とし、サハは新製されていない。
基本的には100番代に準じているが、モハ414形の主変圧器がTM20からTM20Aに、主整流器がRS22AからRS45Bに変更された。当初勝田にのみ配置されたが、1986(昭和61)年に513〜517の5編成が南福岡にも転属した。塗装は赤13号にクリーム色4号の交直流色であったが、1984(昭和59)年に落成した513編成から常磐線色となっている。
常磐線では一部が他の区分と組んで7両編成化され、JR東日本に承継されてからも勝田に所属して活躍したが、2007(平成19)年に定期運行を終了。このうちK607・K620の2編成は2008(平成20)年12月に除籍した後、JR九州に譲渡されて復籍した。
2020(令和2)年4月現在では、JR九州の大分、鹿児島に在籍している。
モハ415-501~524
415系500番代の中間電動車(M)で、1982~85(昭和57~60)年に新製された。客室内はオールロングシートとなっている。直流関係機器を搭載しており、台車はDT21B、定員は148(座席60)名。冷房装置はAU75B(517~はAU75E)となった。
モハ415-509(水カツ)
1982.3新製→2008.6廃車
2007年3月21日 高萩駅にて
写真はJR九州に承継された車両で、通風器が撤去されている。
モハ415-513(鹿カコ)
1984.1新製
2020年8月28日 鹿児島駅にて
モハ414-501~524
415系500番代のパンタグラフを持つ中間電動車(M')で、交流関係機器を搭載している。
モハ414-511(水カツ)
1982.11新製→2008.5廃車
2005年5月15日 牛久駅にて
JR九州所属車。通風器撤去のほか、モハ414形ではパンタグラフ周辺部の外気取入口が埋め込まれている。
モハ414-513(鹿カコ)
1984.1新製
2020年8月28日 鹿児島駅にて
クハ411-501~524
415系500番代の奇数向制御車(Tc)で、1982~85(昭和57~60)年に新製された。台車はTR62、便所なしで、定員は136(座席55)名。冷房装置はAU75B(517~はAU75E)となった。
クハ411-509(水カツ)
1982.3新製→2008.6廃車
2007年4月22日 高萩駅にて
JR九州所属車。通風器撤去のほか、後年になって前面貫通扉の手すりが廃止された。
クハ411-513(鹿カコ)
1984.1新製
2020年8月28日 鹿児島駅にて
クハ411-601~624
415系500番代の偶数向制御車(T'c)で、1982~85(昭和57~60)年に新製された。台車はTR62、便所付で、定員は130(座席53)名。冷房装置はAU75B(517~はAU75E)となった。160kVA
MGとCPを床下に装備している。
クハ411-601(水カツ)
1982.1新製→2008.1廃車
2007年4月22日 高萩駅にて