ITRENINET 鉄道車両形式写真集

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E26系特急形寝台客車


概説

 1988(昭和63)年の青函トンネル開通以来、上野-札幌間には寝台特急「北斗星」が運転されていたが、個室車両の連結数が少なく、使用されている24系特急形寝台客車は新製から20年以上が経過していることもあり、利用者のニーズに充分応えられていなかった。このため、JR東日本では新たに制作することになり、1999(平成11)年に新製されたのがE26系特急形寝台客車である。
 列車名は北極星を中心に北斗七星と対をなすW形の星座である「カシオペア」と名付けられた。
 E26系は「快適空間を実現した寝台列車」をトータルコンセプトとし、インテリアデザインは「ナチュラル&エレガント」、エクステリアデザインは「スペース&フューチャー」をコンセプトに設計された。
 車体はステンレス製で、側面には「カシオペア」の5つの星の流れをイメージしたカラー帯を、編成端となる車両にはロゴマークを配している。上野方1・2号車がグレードの高いA個室車、3号車が食堂車、4~11号車をA個室車、12号車は電源装置付のラウンジ車となっており、1~11号車が2階建て構造、12号車がハイデッカー構造である。
 12両1編成が新製されたが、このほか、電源装置を持つラウンジ車カハフE26形の故障時に備え、予備電源車として24系のカニ24形を改造して予備電源車カヤ27形が用意されている。
 尾久に配置され、1999(平成11)年7月16日より寝台特急「カシオペア」として上野-札幌間で運転されている。

スロネフE26-1

スロネフE26-1

1号車に連結されるグレードの高いA個室寝台車。
メゾネットタイプの個室3室と平屋タイプ(展望タイプ)の個室1室を設けており、これらは「カシオペア・スイート」とされる。展望個室は展望室部分は居間してソファを設置、個室入口側を寝室として固定ベッド2台が設置されている。メゾネットタイプ個室は階上を居間、階下を寝室として、階上のソファは3名で使用する際のエキストラベッドとすることができる。定員は8名で、エキストラベッド使用時は11名。
寝室の共通設備としては、AV出力装置、コントロールパネル(照明・空調等の調節や時計等)、便所、洗面所、シャワーユニット、クローゼット、ルームサービス用インターホン、テンキー付個室錠を備えている。
台車はTR251・251Aで、冷房装置はAU727(15,000kcal/h)を屋根上に2基搭載している。
スロネフE26-1(東オク)拡大画像を見る
1999.4新製
2010年10月20日 尾久駅にて

スロネE26-1

スロネE26-1

2号車に連結されるグレードの高いA個室寝台車で、メゾネットタイプの個室「カシオペア・スイート」3室と、上野方に平屋タイプの個室「カシオペア・デラックス」1室が設置されている。
スロネフE26形と同様にメゾネットタイプ個室は階上を居間、階下を寝室として、階上のソファは3名で使用する際のエキストラベッドとすることができる。平屋タイプ個室「カシオペア・デラックス」は、固定ベッド1台とソファーベッド2台が設置され、このうち窓側のものがエキトスラベッドとなっている。定員8名(エキストラベッド使用時12名)。また、共用トイレが設置されている。
寝室の共通設備としては、AV出力装置、コントロールパネル(照明・空調等の調節や時計等)、便所、洗面所、シャワーユニット、クローゼット、ルームサービス用インターホン、テンキー付個室錠を備えている。
台車はTR250で、冷房装置はAU727(15,000kcal/h)を屋根上に2基搭載している。
スロネE26-1(東オク)拡大画像を見る
1999.4新製
2020年5月31日 尾久駅にて

スロネE26-1

写真は通路側を示す。
スロネE26-1(東オク)拡大画像を見る
1999.4新製
2009年6月8日 大宮駅にて

スロネE27-1

スロネE27-1

8号車に連結されるA個室寝台車「カシオペア・ツイン」で、両端に各2室、階上と階下に各4室、計10室の個室が設置されている。出入台(上野寄)1室はエキストラベッド付きで、3名での利用が可能(定員21名)。各個室共通設備を備えるほか、この0番代はリネン室を設置している。
スロネE27-1(東オク)拡大画像を見る
1999.4新製
2020年5月31日 尾久駅にて

スロネE27-101

スロネE27-101

4号車に連結されるA個室寝台車「カシオペア・ツイン」で、上野寄の車端1室は定員2名の身障者対応となっている。定員20名。
スロネE27-101(東オク)拡大画像を見る
1999.4新製
2020年5月31日 尾久駅にて

スロネE27-202

スロネE27-201・202

7・11号車に連結されるA個室寝台車で、札幌寄車端部に共用便所を設置している。定員21名。
スロネE27-202(東オク)拡大画像を見る
1999.4新製
2010年10月19日 尾久駅にて

スロネE27-201

写真は通路側を示す。
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1999.4新製
2009年8月1日 大宮駅にて

スロネE27-302

スロネE27-301・302

6・10号車に連結されるA個室寝台車で、札幌寄車端部にシャワー室を設置している。定員21名。
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1999.4新製
2010年10月20日 尾久駅にて

スロネE27-301

写真は通路側を示す。
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1999.4新製
2010年2月11日 大宮駅にて

スロネE27-401

スロネE27-401・402

5・9号車に連結されるA個室寝台車で、札幌寄車端部にミニロビーを設置している。定員21名。
スロネE27-401(東オク)拡大画像を見る
1999.4新製
2020年5月31日 尾久駅にて

マシE26-1

マシE26-1

3号車に連結される食堂車(「ダイニングカー」)で、階上を食堂(定員28名)とし、階下に通路と従業員用寝室、便所、倉庫、機器室を設けている。厨房は上野方に設け、車端部には業務用扉を設置している。台車はTR250、冷房装置は屋根上のAU727と床置のAU403を各1基搭載している。
マシE26-1(東オク)拡大画像を見る
1999.4新製
2010年12月14日 尾久駅にて

カハフE26-1

カハフE26-1

12号車に連結される「ラウンジカー」で、札幌方の約半分の客室を眺望を考慮したハイデッカー構造のラウンジ室としている。このほか、自動販売機、公衆電話、機器室、車掌室、車販準備室を設置している。定員18名。
床下には発電装置としてDMF15AHZ-Gディーゼル機関(390PS×2)とDM111交流発電機(440kVA×2)を、また、CPを搭載している。冷房装置は床置形のAU403を2基搭載する。台車はTR251B・TR251C。
なお、当車が故障などで使用できない場合は、代わりにカヤ27形が連結される。
カハフE26-1(東オク)拡大画像を見る
1999.4新製
2010年12月14日 尾久駅にて
(レタッチ処理により実態とは異なる部分があります。)

カハフE26-1

写真は2・4位側を示す。
カハフE26-1(東オク)拡大画像を見る
2009年8月1日 大宮駅にて

カハフE26-1

2016(平成28)年6月以降の運行で北海道新幹線の青函トンネルを走行するため、床下にLCXアンテナが搭載されたことにより、床下機器カバーが変更されている。
カハフE26-1(東オク)拡大画像を見る
1999.4新製
2020年5月31日 尾久駅にて

カヤ27-501

カヤ27-501

電源装置を持つカハフE26形に故障が生じた場合に使用する予備電源車として、24系のカニ24 510を種車として2000(平成12)年にカヤ27 501が改造された。
種車の発電装置はそのままで、機関はSA6D140A(431PS)×2、発電装置はDM109(350kVA)×2となっている。荷物室内は車掌室を撤去し、床下の蓄電池を移設した機器室と、冷蔵ケースを設置して車販準備室としての機能を持たせた業務室を設けている。屋根上にはBS・FM・GPSアンテナを設置した。
E26系との連結専用とするため前位側(上野寄)の連結器を密着式自動連結器から密着連結器に変更している。台車はTR66C。塗装はE26系に合わせたものに変更された。
尾久に所属しており、カハフE26形にトラブルが生じた際などに運用されている。
なお、改造当初は「カヤ27 501」と表記されていたが、後にハイフン付きとなった。
カヤ27-501(東オク)拡大画像を見る
カニ24 113 1980.9新製→カニ24 510 1990.10改造→カヤ27 501 2000.2改造
2007年11月10日 尾久車両センターにて

カヤ27-501

4・2位側を示す。
カヤ27-501(東オク)拡大画像を見る
2019年8月28日 尾久駅にて

カヤ27-501

2・4位側を示す。
カヤ27-501(東オク)拡大画像を見る
2019年8月28日 尾久駅にて

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