485系特急形交直流電車|「NO.DO.KA」
概説
JR東日本新潟支社のジョイフルトレイン
「シルフィード」
を再改造したもの。
新潟支社には、国鉄時代からイベント用車両として12系和式客車とキハ58系カーペット車が在籍していたが、さらに民営化後「サロンエクスプレスアルカディア」が改造された。しかし、1988(昭和63)年3月の火災事故により使用不能となっていたため、1990(平成2)年に
189系特急形直流電車のグリーン車であるサロ189形を種車として"シルフィード"が追加改造された。
485系交直流特急形電車を基本とし、電化区間はもとより非電化区間においてもディーゼル機関車による牽引を可能としている。
クモロ485-1-モロ484-1-クロ484-1の3両編成で、車体は新製され、国鉄時代に改造された165系の「パノラマエクスプレスアルプス」のように、先頭車は展望室を持ち、運転室は2階に設置されている。中間車は中央東線への乗り入れを考慮し、低屋根構造となっている。客室内は2+1列の回転式リクライニングシートで、催し物に対応するため回転角度を変更可能で、通路側に向き合わせた場合2人掛座席を窓側に100mmスライドさせることができる。荷棚は2人掛座席上部にのみハットラック形(蓋付き)のものが設けられた。便所は中間車にのみ洋式と男子用のものを設置している。AV装置は中間車に集中機器制御盤を設け、各車においてカラオケ等が可能である。冷房装置は集中式のAU75Fが搭載されている。塗装は、白とベージュを基調として、黄緑と紫の帯を配している。
主要機器は485系を基本として、首都圏への乗入れ対応としてATS-P形を設置、また横軽対策もなされた。非電化区間のサービス電源用として、4VKT10.5形 DM100ディーゼル発電機関がクロに搭載された。MGは190kVAブラシレスMGである。
2001(平成13)年1月には普通車に格下げされ、番号はクモハ485-701-モハ484-701-クハ484-701になった。
さらに、同年10月、カーペット車に改装された。客室内は展望室を除き、全席テーブル席のカーペットスペースとなり、テーブル、座椅子ともに移動が可能である。塗装をフィルムによるメタリック系のラインによるものに変更の上、愛称は
「NO.DO.KA」
に変更されている。
老朽化に伴い、2018(平成30)年1月7日の団臨をもって営業運転を終了し、同月11日に廃車となった。
クモハ485-701
主抵抗器などの直流機器を搭載する制御電動車(Mc)。展望室には中央に座席を設置する。台車はDT32Eで、定員32名。
クモハ485-701(新ニイ)
サロ189-2 1975.6新製→クモロ485-1 1990.8改造→クモハ485-701 2001.1改番→2001.10カーペット車化改造→2018.1廃車
2015年12月15日 高崎駅にて
モハ484-701
主変圧器、主整流器などの交流機器をもつ中間電動車(M')で、前位寄りにパンタグラフを搭載する。台車はDT32Eで、定員36名。
モハ484-701(新ニイ)
サロ189-3 1975.5新製→モロ484-1 1990.8改造→モハ484-701 2001.1改番→2001.10カーペット車化改造→2018.1廃車
2015年12月15日 高崎駅にて
クハ484-701
MG・CPを搭載する制御車(T'c)。MGは2003(平成15)年5月にSIV(SC54)に変更された。電源用機関を床下に搭載しているため、出入台後部に機器室を設置している。展望室はラウンジタイプとなり、定員28名。台車はTR69。
クハ484-701(新ニイ)
サロ189-4 1975.5新製→クロ484-1 1990.8改造→クハ484-701 2001.1改番→2001.10カーペット車化改造→2018.1廃車
2015年11月14日 新津駅にて