485系特急形交直流電車|サロ481形500番代「だんらん」
概説
1985(昭和60)年3月ダイヤ改正において、大阪から北陸方面への特急列車「雷鳥」の編成見直しが行われることになり、食堂車を廃止、余剰のサシ481形を種車として和風電車化改造をすることになった。そこで1985(昭和60)年サシ481-54・55・69・70・71・73・74・81・82から改造されたのがサロ481-501~509である。愛称は公募により「だんらん」となった。
旧食堂部分のテーブルと椅子は全て撤去され、1・3位側につい立てで4名ずつの間仕切り式とした畳敷きの和室7区画が配置された。定員は28名。和室部分は床がかさ上げされ、各座敷には座敷机と座椅子が設置されている。通路は2・4位側に650mm幅のものを設け、座敷との間は仕切板で仕切られている。通路窓下には手すりを設け、種車の自動扉と冷水器は撤去された。4位側の物置はレールゴーサービス用の物置として再整備された。旧厨房部分はすべて撤去されて、1位側にオープンカウンター式の小ビュッフェが設置された。小ビュッフェの厨房には流し台、戸棚・物置、電気コンロ、電子レンジ、ジュースクーラー、コーヒーマシン等が設置されている。冷蔵庫は種車の大型冷蔵庫を再利用している。
種車の簡易運転台、従業員用便所、厨房用大型排風機は撤去され、厨房用換気扇が新たに設置された。
床下機器は種車のままで、70kVA MGも残されている。
車体塗色は国鉄特急色であるが、窓下に金色の帯が追加された。
向日町に配置されて主に「雷鳥」に使用されたが、1989(平成元)年3月ダイヤ改正で「だんらん」は廃止され、サロ481-502~505・508・509は1989・91(平成元・3)年に「スーパー雷鳥」用のサロ481-2001~2004・2006・2005に再改造されたが、501・506・507は1993(平成5)年に廃車となって区分消滅した。
サロ481-501~509
種車の外吊り式引き戸は残されているが、1位側車端部にあった従業員用便所は撤去されたため、丸窓が廃止されている。また、旧調理室部分の開閉窓3個は大型化の上、固定窓となった。
サロ481-506(本ムコ)
サシ481-73 1974.2新製→サロ481-506 1985.3改造→1993.8廃車
1989年1月4日 京都駅にて
写真の507は旧厨房部分のガーランド型通風器が撤去されている。
サロ481-507(本ムコ)
サシ481-74 1974.3新製→サロ481-507 1985.3改造→1993.8廃車
1989年1月4日 京都駅にて
508と509はサシ489形0番代を改造したサシ481-81・82から再改造されたが、外観上は501~507との差異は見られない。
サロ481-509(本ムコ)
サシ489-11 1974.7新製→サシ481-82 1978.10改造→サロ481-509 1985.3改造→サロ481-2005 1991.1改造→2001.12廃車
1989年2月24日 富山駅にて