211系近郊形直流電車|スーパーサルーンゆめじ
概説
JR発足後の1988(昭和63)年3月には瀬戸大橋線の開業に伴い、岡山-高松間の快速「マリンライナー」に新たに高松寄りにパノラマカーのクロ212形0番代を連結することになったが、こちらは同時に新製された団体・イベント用としても使用できるクモロ211-1+モロ210-1+クロ212-1001の3両編成によるパノラマカー「スーパーサルーンゆめじ」である。
車体はクロ212形0番代と同様に鋼製のハイデッカー構造で、他の直流区間を運用するため最高速度120km/h、耐雪構造となっている。2両1ユニット方式で、制御方式は211系に準じている。座席は2人掛け回転クロスシートで、90°毎各方向に固定できる構造となった。冷暖房装置は床下に取付けられている。出入台は1ヵ所とし、便・洗面所はクロ212形の後位とモロ210形の前位に設けられた。客室内には28インチのモニタテレビを設置し、ビデオによる観光案内を放映するほか、団体用としての運用時にはカラオケも楽しめるようになっている。なお、他客期には213系一般車と併結して「マリンライナー」にも使用可能であった。また、1988(昭和63)年度の通産省グッドデザイン選定商品として認定された。
213系の「マリンライナー」からの撤退により、団体列車等に使用されていたが、2010(平成22)年に廃車となった。
クモロ211-1
奇数向きの制御電動車で、制御装置・励磁装置、パンタグラフを搭載。後位に業務室が設置されている。台車はWDT50Bで、冷房装置はWAU301、定員は40名。2010(平成22)年に廃車となり、形式消滅した。
クモロ211-1(岡オカ)
1988.3新製→2010.6廃車
1989年5月6日 岡山駅にて
モロ210-1
中間電動車で、MG・CPを搭載し、前位寄に便・洗面所が設置されている。台車、冷房装置、定員等はクモロ211-1と同様。2010(平成22)年に廃車となり、形式消滅した。
モロ210-1(岡オカ)
1988.3新製→2010.6廃車
1989年5月6日 岡山駅にて