205系通勤形直流電車|1000番代(JR東日本)
概説
南武支線(尻手-浜川崎間)で使用されていた101系ワンマン車を置換えるため、2002(平成14)年にモハ205・204形0番代(279・282・23)を先頭車化改造したグループで、クモハ205-1001~1003+クハ204-1001~1003の6両が改造された。
前面デザインは、0番代新製車とは異なる1枚の曲面ガラスのもので、妻面切断部に前面強化フレームを溶接してFRP製前面をはめ込む工法とされた。前照灯は上部に設けている。運転室機器配置は209系やE231系に準じており、ワンハンドルマスコンとなったが、モニタ表示器は省略されている。
種車は中央・総武緩行線用と山手線用があり、山手線用のものを種車とする1003のみ側引戸の窓が小さい。帯色は青緑1号と黄色5号、クリーム1号の組み合わせとなっている。
ワンマン運転に対応するため、車外スピーカーによる発車ベル・チャイムや自動放送を搭載するが、車内での運賃収受は行わないため、運賃箱等は設けていない。客室内はクモハ204形の後位側に車椅子スペースを設置している。また、長時間停車時の車内保温に備えて、「3/4閉スイッチ」を装備する。
種車の走行機器はそのまま流用しているが、クモハ204形1000番代はモハ204形のMG非搭載車を種車としているため160kVAのSIVを新設している。
なお、クモハ205形1000番代のパンタグラフは2009(平成21)にシングルアーム式のPS33Eに換装された。
中原に配置され、尻手-浜川崎間で運用されるが、入出庫時に中原や弁天橋まで入線する。
クモハ205-1001~1003
モハ205-279・282・23を2002・03(平成14・15)年に先頭車化改造したもので、クモハ204形1000番代とユニットを組む。主制御器・主抵抗器、パンタグラフを搭載する。パンタグラフは2009(平成21)年にPS33Eに換装している。
クモハ205-1001(横ナハ)
モハ205-279 1989.10新製→クモハ205-1001 2002.3改造
2008年9月21日 川崎新町駅にて
クモハ205-1003は種車が元山手線用のモハ205-23であるため側引戸の窓が小さい。
クモハ205-1003(横ナハ)
モハ205-23 1985.7新製→クモハ205-1003 2009.3改造
2008年9月21日 川崎新町駅にて
パンタグラフは2009(平成21)年3月に3両ともシングルアーム式のPS33Eに換装された。
クモハ205-1003(横ナハ)
2014年5月5日 川崎新町駅にて
クモハ204-1001~1003
モハ204-279・282・23を2002・03(平成14・15)年に先頭車化改造したもの。
クモハ204-1002(横ナハ)
モハ204-282 1993.3新製→クモハ204-1002 2002.2改造
2014年5月5日 川崎新町駅にて
2016(平成28)年3月の小田栄駅開業に伴い、飾帯は五線譜入りのものに変更され、客室内の腰掛も音符の柄の入ったものに取替えられた。
クモハ204-1002(横ナハ)
2022年5月22日 川崎新町駅にて
写真の1003のみ種車の関係から側引戸の窓が小さい。
クモハ204-1003(横ナハ)
モハ204-23 1985.7新製→クモハ204-1003 2003.11改造
2008年9月21日 川崎新町駅にて